個人的に話していくと、わかってくれる人も多いけれど、「無関心」な人もかなり多いように感じます。
どこのだれともわからない人から、「署名」を求められても警戒するということもあるのでしょうね。
また東京に住む私たちには、「原発があること」「事故が起きたこと」への福島の方々の経験、実感は、想像もできないことなのだと思います。
ですから、その「実感」を少しでも理解できるよう、心を被災地に、原発立地地に向けたいと思います。
ちょうど、現地の子どもtちの作文を紹介してくれた友人がいたので、ご紹介させていただきます。
最初に、この記事では、小学生が、原発事故前の2010年に書いた文章を転載します。
「大人の人に伝えたいこと」
愛媛県・小学6年生 鷲野天音
僕が住んでいる愛媛県には原子力発電所があります。
去年、ぼくが5年生の時、その原子力発電所に、フランスからMOX燃料が来ました。
プルサーマル発電のためです。プルサーマル発電というのは、広島の原ばくウラン(一般の原子力発電所の燃料)と長崎の原ばくプルトニウム(高速増殖炉の燃料)をいっしょに核分れつさせて、タービンをまわす発電です。ウランもプルトニウムも危険な放射能を持っています。
放射線というものは細胞の中の遺伝子をばらばらにしてしまうもので、ガンや白血病の原因となります。広島や長崎には、まだ今も後遺症で苦しんでいる人たちがいます。それなのに日本は世界第3位の原子力発電の国です。しかも、日本は世界第3位の火山国です。火山国だということは、地かく変動もよく起こります。もし、地しんが起きたらどうなるのでしょう。日本に原子力発電所は望ましいのでしょうか?
もしなにも起こらなかったとしても、未来に、核のゴミとして残ってしまいます。
CO2を出さないという理由で、原子力発電がさらに新しく建とうとしています。
新しく作ると、きれいな海を埋め立てて、たくさんの命をうばい、住む所をなくします。それに原子炉を冷ますために、1秒で70トンの海水を、7度上げて、海に戻すことになります。もうこれ以上ぼくたちの環境をこわすのはやめてください。ぼくたちこどもも、あと何年かすれば、大人になります。ぼくたちの未来に汚れた海や山、空気や水、核のゴミを残さないでください。
ぼくたちの未来に残してほしいのは、生き物のくらせる森、川、命、希望、そして大きくなったら、こんなことがしたいという夢が叶えられる社会です。
地球の体積の99%は1000度以上あります。発電でいえば、この地球の熱を使う、地熱発電がいいとぼくは思っています。
ぼくたちも一緒にやるので、大人の人も、勉強してほしいです。
大人の人にやってほしいのは
●やりはじめたことの責任をとること。
●前のひとのやった無責任を、解決するようにがんばること。
●こわれてしまった自然を、元に戻す努力をすること。
●それから、これ以上自然をこわさないこと、です。
未来に続く命のために美しい地球を創りましょう。よろしくおねがいします。