日本の教育がおかしい!? フリースクール「KOPPIE」に行って気付かされたこと

2013年2月8日 22時01分 | カテゴリー: 子ども, 教育, 活動報告・日誌

先日、狛江市にある、不登校の子どもたちのための学習塾KOPPIEを見学に行ってきました。
もともとは普通の学習塾だったところを、空いている午前中を利用して“学校に行けない”子どもの居場所や親たちの交わりの場所に利用したことがきっかけで、もう15年も続いている活動だそうです。今は、フリースクールに特化して、5年生から30歳までの子ども・青年たちが35人、登録しているそうです。

 こんな毎日:通学コース                            通学コースは月・水・金10:00から15:30の間、自分で決めた時間に登校・下校。おしゃべりしたり、ゲームをしたり、お昼はみんなで買い物。午後は、散歩、スポーツ、お菓子作りやカラオケ。 一日のスケジュールは、スタッフや仲間と話し合いながら、「自分で」決めていきます。自己決定・自己管理の積み重ねで、“自立”への力を育み、でも無理なく、ゆとりを持って充実した毎日を送れるよう、スタッフが総合的なサポートをしています。

 勉強コース                                 火・木・土の10:00から21:00は勉強コース。掛け算ができない中学生、繰り上がりのある足し算のできない高校生。でも1対1で無理なく教えてもらいます。学校にスクールカウンセラーが来ているのが、火・木。学校へでかけて、お話しをしてくることもあります。

 トラブルこそがミッション
好きなことをしてすごすというときに、たとえばゲーム。家で一人でやっていたときは“勝ちゲーム”。ところが、ここでは仲間と対戦ゲーム。当然、負けることもあります。負けそうになった子どもは、最初必ずスイッチを切ってしまうそうです。勝ちそうだった子どもは怒り、トラブルに。勝つ人がいれば、負ける人もいる、人が集まるとはそういうこと。そういう経験を乗り越えることが大きな学習だということです。

 本物の体験
田舎の古民家を借りて宿泊合宿。田植え、稲刈り、脱穀、精米までを経験して、自分たちの作ったお米で炊いたご飯をたべたり、月明かりの明るさに驚いたり、自然の中では発見や驚きがいっぱい。

 地域の人がボランティア
勉強を教えに来てくれる学生ボランティアのほか、親たちに“得意技”を登録してもらい、必要なときに力を貸してもらいます。釣りがしたいと子どもが言えば、“そういえば釣りの好きなお父さんがいたっけ!”なんて。 月に一度は、「シナリオリーディング」。アニメなどのシナリオを読み、キャラになりきって読むそうです。
いつの間にか自分に殻ができていて、苦しくなっていることの多い子どもたち。自分の気持をぶつけるのは苦手。でも実はキャラは後天的なもの、いくらでも変えられる。表現の経験値が上がると、“自分だっていおうと思ったら、言えるんだ”と自信がつくそうで、子どもたちがとても喜んでいるプログラムだそうです。

 あるエピソード
KOPPIEに来た不登校の中学生の女の子。学校の教室の中では何を言っても何も変わらない、と感じていたそうです。ある日、KOPPIEをお休みしている子どもについて、みんなで話し合い、結果、家まで迎えにいくことに決めたそうです。30分かけて全員で迎えに行き、いっしょに帰ってきたそうです。たったそれだけのことですが、その中学生が家に帰ってお母さんに報告したことは「感動したよ。みんなで考えて、みんなでやったんだよ」

 今の学校に不足しているもの                          “子どもの声を聴く”これが今、圧倒的に足りないのではないでしょうか。豊かな発想力、情緒を持つ思春期の子どもたちがのびのびと自分を表現できる環境がない中で、一方、講義を受身で聴く、集団からはみださない、学力偏重、これらも現在の学校の閉塞感につながり、不登校やいじめにも通じているように思います。“子ども参加”“失敗も含めた体験”、“子どもの声をしっかり聴く”風土作り、そのためには、少人数学級、教師のゆとり、講義のスタイルの見直しが必要です。
問題はたくさんありますが、教育は何にも替えがたい大事なもの。今度こそ、本当にすっかり見直すべきです。だって、こんなにも、いじめや不登校や自殺、という子どもたちの心の叫びが聞こえてきているのですから。
それを強く気づかせてくれたKOPPIEでした。

 ※KOPPI(こぴえ)とは、アフリカ大陸《タンザニア》の草原に点在する小さな丘。野生の台地の動物たちの安息の場。小動物や傷ついた動物などの「命のとりで」。