接種は慎重に ~「子宮頸がんワクチン」について~

2013年5月11日 23時52分 | カテゴリー: 医療, 子ども

国も自治体も、ワクチン接種による副反応の情報公開と経過観察の徹底、また補償・救済制度を整えるべきではないでしょうか。

予防接種法の改正により、昨年まで「任意」だった子宮頸がんワクチン接種が、この4月1日から、全額公費負担の「定期接種」扱いになりました。小学校6年生から高校1年生までと枠も広がりました。ワクチンは、サーバリックスとガーダシルの2種類、どちらかを選んで3回接種する形です。
ワクチンにはリスクがつきものです。しかも「子宮頸がんを100%予防できる」「その効果は一生続く」というようなイメージがあるとしたら、ぜひ、立ち止まって、慎重に考える必要があると思います。
今年3月11日までに厚労省へは、死亡を含め、失神、血液迷走神経発作、ギランバレー症候群など、重篤な副反応が報告されており、サーバリックス接種、推定273万人接種のうち、1,681件(うち死亡1名)、ガーダシル接種、推定69万人のうち、245件と、インフルエンザワクチンに比べてサーバリックスでは52倍、ガーダシルでは24倍もの重篤な副反応が見られたとのことです。

 子宮頸がんとワクチン
子宮頸がんは、子宮頚部にウィルスが長期感染しておこります。このウィルスはヒトパピローマウィルス(HPV)というごくありふれたウィルスで、性交渉をした女性の50%が感染するといわれていますが、感染しても、90%以上が免疫により自然消失し、子宮頸がんに進展するのは、0.1~0.15%とごくわずかだということです。
しかもHPV は、100種類以上あり、がんの原因となるのは、その中の15種類ほどで、ワクチンが効くとされているのは、このうちのさらに2種類、16型と18型ですが、日本人は、欧米人に比べ、この16型、18型を持つ人が65%と少ないということです。
しかも、有効性は、海外の臨床実験ではサーバリックスが最長9.4年、ガーダシルが4年と発表されているように、一生涯効果があるものではないことがわかります。 また、サーバリックスの添付文書には、こうあります。

「抗体価と長期間にわたる感染の予防効果及び子宮頸がんとその前駆病変の予防効果との相関性については現時点では明確ではない」

 

 子宮頸がんを減らすために有効なこと
子宮頸がんは、原因がはっきりしているため、予防可能ながんだとされています。しかも子宮頸がんは進行が非常に遅く、HPVに感染してからがんになる(感染者の1%以下)のには、十数年かかるので、定期的な検診によってほぼ確実に発見でき、完治する確率が非常に高いがんだといわれています。
つまり子宮頸がんの死亡リスクを減らすために一番重要なことは、検診の受診率をあげることで、日本においては、現在、約2割(欧米は7~8割)と受診率が少ないことが課題だといえます。

 子宮頸がんワクチンの副作用について
新聞報道でもありましたが、杉並区の女子中学生の場合、「サーバリックス」の2度目の接種直後に手足の痺れや嘔吐に襲われ、翌日から10日間入院。退院後も手足の痺れや痛みが続き、学校に登校できず、病院を転々とするも原因がわからず、自分の名前が言えなくなるなど、深刻な症状が続いたということです。
その後、通学できるまでに回復したものの、関節痛や頭痛が続き、ワクチンの副作用を訴えるA子さんに対し、杉並区は、ワクチン接種と症状の因果関係を認め、補償する方針を示したということです。


子宮頸がんワクチンが、子宮頸がん予防に最も効果的な方法であり、それ以外に予防法がないというのならしかたがありませんが、検診でほぼ100%発見でき、早期治療が可能であるのなら、リスクの高いワクチン接種はよほど慎重に考えるべきではないでしょうか。
大田区の場合は、現時点では、もし副反応が現れても、接種との因果関係が認められなければ、医療費の補償はなされないということです。定期接種、公費負担という形の勧奨、つまり誘導をしているのですから、接種後の体調変化に関しては観察と相談、そして支援と補償の体制をしっかり整えるべきだと考えます。

国会議員「はたともこ」さんのブログより 厚生労働委員会での質疑が参考になります。 クリック4/28荻窪「子宮頸癌ワクチンに関する勉強会」    

 
ワクチン審査の委員らが製薬会社(子宮頸がんワクチンを製造するグラクソ・スミスクラインとMSD他)から寄付金を受け取っていたことが新聞報道されていましたが(2013・4・22東京新聞)、「利益相反」とはならないのか、というところも気になるところです。