憲法改正してだいじょうぶ?

2013年7月20日 00時57分 | カテゴリー: 平和, 政治

7月14日「気まぐれ八百屋だんだん」で行われた「ティーサロン憲法」。 若い人たちが中心に10人ほど集まりました。
弁護士の武井由起子さんが、紙芝居を用いて、とてもわかりやすく憲法について、また自民党の憲法改正案について、説明してくださいました。
法律というと難しいというイメージがありますが、“人間らしく生きる”ことや“民主主義”“憲法”によって、保障されていて、これによって、日々の暮らしが守られていることを確認できて、改めて憲法のありがたみをかみしめたひとときでした。

紙芝居を作ったのは、 クリック明日の自由を守る若手弁護士の会

紙芝居の動画はこちらで見ることができます。 フィルム(透過)王様をしばる法 ~憲法のはじまり~ 

この日の学びを、かいつまんで、ご紹介します。

 ◆憲法の最大の特徴=立憲主義
立憲主義とは、私たちに関係する法律は私たちの代表である国会がつくるということ。これは、私たちが自由や平等でいられるように(人権の保障)、権力者の権力を制限するためです。 国民が自分の意思に反して、戦争に駆り立てられるようなことがないように・・・ですね。

◆日本の憲法の大原則
【1】国民主権 【2】基本的人権の尊重 【3】平和主義

  基本的人権を支えるために「国民主権」「平和主義」がある、つまり基本的人権が憲法の中核だということです。

では現行憲法と自民党の改正案の比較からその問題点を探ります。

 そもそも、権力を縛るための憲法だったはず?

(現行の憲法)第99条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う。
(改正案)第102条 全て国民は、この憲法を尊重しなければならない。2、国会議員、国務大臣、裁判官その他の公務員は、この憲法を擁護する義務を負う。

守るべきは、権力側のはずなのに、「国民は」へと逆転しています。しかも「天皇」が除かれているのはどうしてでしょう。(確か、第2次世界大戦は、開始も終結も天皇の宣言で始まりました。ということは・・・)

 戦争のできる国になるの?!

(現行の憲法)第9条 1、    日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 2、    前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
(改正案)第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動としての戦争を放棄し、武力による威嚇及び武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては用いない。前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない。
第9条の2(国防軍) 1 我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する。 以下省略
第9条の3 国は、主権と独立を守るため、国民と協力して、領土、領海及び領空を保全し、その資源を確保しなければならない。

改正案では「自衛のための戦争ならできるという」ということになっていますが、実は、戦争というものはほとんど、“自衛のため”という口実で開始されるのです。資源の確保についても、規定しています。

もう一つの大きな問題点は、
現行憲法の97条がまるごと削除されていることです。

現行憲法 第97条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪え、現在及び将来の国民に対し、侵すことの出来ない永久の権利として信託されたものである。

この“基本的人権は永久の権利である”と高らかに宣言している条文がなくなってしまうなんて!?

 そして憲法改正の手続きが簡単になってしまうことに!?
現行憲法では、96条において、両議院の総議員の3分の2以上の賛成と、国民投票の過半数の賛成が、憲法改正の要件となっていますが、改正案では、両議院の総議員の過半数の賛成としています。つまり憲法改正をやりやすいルールに変えてしまおうというのが、自民党の改正案なのです。
しかもこの国民投票は、有効投票数などの要件がなく、ただ“過半数”となっているので、投票率が少なくても(つまり少数の意見でも)過半数でさえあれば、通ってしまう危うさがあるのです。政権が変わるたびに憲法が変わる、そんな国になってしまってよいのでしょうか。

 これだけを見ても、自民党の憲法改正案は、現行の憲法とは、その精神や方向性が全く異なったものになっています。日本にとって、国民生活にとって、また国際社会での日本の立場においても大きな影響を及ぼすと思われる、憲法改正です。
私たちは、真剣にこの問題を抑えつつ、国政選挙に臨みたいと思います。