賛成討論 「予防接種に起因する副反応への公的支援制度構築を要望する意見書」

2013年11月4日 18時48分 | カテゴリー: 医療, 女性, 子ども

「予防接種に起因する副反応への公的支援制度構築を要望する意見書」に関して、賛成の立場から討論いたしました。以下にその全文をご紹介いたします。


「予防接種に起因する副反応への公的支援制度構築を要望する意見書」について、賛成の立場から討論いたします。
第2回定例会において、野呂議員(みどりの党)より区内の子宮頸がんワクチンの予防接種による副反応被害者の女子高校生の報告がありました。それまで健康だった高校生が、接種直後からの体調の変化、激しい痛みや脱力感が1年半以上も続いており、今も先の見えない状況にご家族は絶望感さえ、抱いているという話には、ここにいらっしゃる多くの方が心を痛めたことと思います。
その当事者から、この第3回定例会に、陳情が出され、医師からは「ワクチンの副反応」という診断が出ていること、現在のところ、なんの救済もなされていないことから、救済体制を求めております。
この陳情は、委員会審査において「継続」となりましたが、その当事者の思いを受けて、今回、国に「救済制度の整備」を求める意見書を提出することになったことと受け止めております。
被害者を出した自治体として、また被害者の心に寄り添ったとき、定期予防接種という、国が定めた予防接種に対しては、「国が責任を持って、救済するべき」という意見表明は、区民を代表する議会として当然であり、賛同するものです。
しかし、このHPVワクチンにおいては、サーバリックス、ガーダシル2種類ともに、そのワクチン説明書に「予防効果については、確認されているわけではない」と明記されていることからもわかるようにその効果が十分検証されていないうちに、国が定期予防接種に認定してしまったことに大きな問題があり、300人を越える重篤な被害をもたらす結果となっているのです。
10月11日のNHKニュースでも報道されていたように、多くの被害事例を受けて、現在、研究班が設けられ、原因や治療法の研究もなされているそうですが、今のところは、痛みをとるための対処療法しかないということです。
世界中で多くの命を救ってきたワクチン、この全てに問題があるといっているわけではありませんし、多少のリスクは覚悟しなければならないのかもしれませんが、このHPVワクチンにおいては、予防効果、安全性に対する検証が不十分であったこと、副反応被害に対しての治療法が確立されていないことは大きな問題であるといえます。
さらに子宮頸がんの予防は、ワクチンだけでなく、検診も有効であり、検診率を高めることも一方では大事です。したがって、この意見書にあるように、「ワクチンで予防可能な疾患はワクチンで予防する」と国が言い切ってしまうことには問題があると考えます。
国は、補償制度の確立もそうですが、今、大事なことは、先行きが見えないまま苦しんでいる多くの重篤な被害者の存在をしっかり受け止め、HPVワクチンの研究・検証をすることではないでしょうか。今回のことをきっかけに見直しや反省がなされなければ、国が本当に、国民の命や健康を第1義的に考えているのか、今後のワクチン行政に大きな不信感を抱かざるをえなくなります。
ワクチン推奨よりもまず、国民の健康を守る安全管理の体制を国に求めるのが先ではないでしょうか。したがって、この意見書の趣旨からいってまず、2と3を先にもってきて、1については、「効果と危険性を十分検証した後、」を付け加えてから、最後にもってくるべきだと考えます。

現在、全国で多くの副反応被害の報告があり、6月には、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会が、「子宮頸がんワクチンの積極的勧奨の中止勧告」を出し、大田区でもHPでそのお知らせをしています。ちなみに野田市では、これを受けて、予防接種の一時見合わせをしていますが、その理由は、「安全性を最優先したい。リスクを判断するのは国であり、市民ではない」と明確にのべています。私たちも国の責任を問う以上、それが明確にわかるようにすべきではないでしょうか。
さらにいうと、この被害者は、大田区において定期予防接種になる前、任意予防接種のとき、2011年8月~2012年2月にかけて接種を受けています。任意接種ということは、国が定めているものではなく、任意で、自己負担で行われるのが一般的ですが、この子宮頸がんワクチンに際しては、国から全額補助金が出て、大田区は個別接種勧奨という法定接種と同様の取扱いをしているので、保護者にとっては、「勧奨」において、なんら受け取る意味合いに差はありません。リスクの説明が十分であったのか、も含めて、大田区にも全く責任がないとはいえないのではないか、と考えられます。
そのことを重く受けとめながらも、やはり国の責任を明確にしていくべきであるので、この意見書が「安全性の確立」を土台にした、補償制度の構築を訴えるものになることを望みながら、賛成の討論といたします。

 

以下が意見書です。

予防接種に起因する副反応への公的支援制度構築を要望する意見書」

「子宮頸がんワクチンの接種による副反応被害者への救済制度」を求める陳情に関連しての意見書をご紹介させていただきます。


「予防接種に起因する副反応への公的支援制度構築を要望する意見書」
現在、我が国で行われているワクチン接種は、予防接種法にもとづく定期予防接種と同法によらない任意接種に大別されている。そのため、接種費用や健康被害に関して、定期接種の場合と任意接種の場合では、被接種者の負担等に差異が生じている。
今般のヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん)予防ワクチン接種にかかる健康被害の発症については、本人・家族の肉体的・精神的・経済的な苦しみのみならず、予防接種行政への信頼を揺るがしかねない状況である。ワクチンで予防可能な疾患に関しては、今後も勧奨を行う必然性があり、同時にワクチンに対する正確な情報を広く、普及・啓発することが強く求められる。
予防接種は、本来、公衆衛生行政として、定期・任意の区別なく接種費用や健康被害の管理、保障について国が責任を持つべきである。 以上のことを鑑みて、今後の予防接種行政に関し、下記の事項を要望する。  
 

                             記

  1、「ワクチンで予防可能な疾患はワクチンで予防する」との国の方針を示すこと。 2、ワクチンの効能と限界、接種に伴うリスクを国民に周知すること。 3、すべての予防接種により生じた健康被害について、現行の予防接種法に基づく救済制度と同等の救済制度を早急に整備すること。  
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。