大田区高齢者施設訪問記:認知症グループホーム「わしんち元気・池上」

2014年5月23日 17時18分 | カテゴリー: 高齢者福祉

「サロンde池上」の掲示板が出会い

訪問のきっかけは、私の家の一室で開催されている「サロン」。先日行われた「紋切り遊び:江戸時代にはやったという切り紙遊び」の回に「わしんち元気・池上」の職員と利用者さんがいらしてくださったことです。

「サ ロンde池上」は、地域の中で、支えあい、助け合いができるように、無理なく繋がっていこうと、月に一度は集まってしゃべったり、勉強したり、運動したり という活動で、もう1年近く続く、近所の人たち10人前後の集まりです。主催者のFさんが、会の終了後、報告と次回のお知らせを掲示板に貼ってくれるの で、通りがかりの人も時々見てくれるようです。


施設の利用者さんと職員が参加

というわけで、通りかかってたまたま掲示板を見た「わしんち元気・池上」の職員の方が、「紋切り遊び」のお知らせを見て、問い合わせてくださったのでした。「施設の利用者さんに手先を使うことが好きな人がいるので、参加してもいいですか」と。

当日は、職員と利用者さんがいらして、いっしょに「紋切り遊び」を楽しみました。本当に手先を使うことがお好きのようで、もくもくとたくさんの作品を仕上げて帰っていかれました。

これがご縁で、今度は、近所の友人と認知症グループホーム「わしんち元気・池上」を訪問したというわけです。


認知症グループホームわしんち元気・池上

徳 持小学校にほど近い、静かな住宅街。新しい3階建ての建物、1フロアーに9名が住まうことができ、全部で、27名の定員です。利用料は介護保険自己負担額 も含めて月20万円。フロアーには、ベッドと洗面所と家具の入った個室がそれぞれあり、共同のお風呂とトイレ、真ん中にリビングのような共有スペースがあ ります。ゆったりとした空間には、テレビとソファー、食事や作業のできる大きなテーブルがあり、私たちが行ったときは、みなさんリビングで、工作をされて いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分の能力を最大限に

毎 日の食事は、職員が交代で準備をするそうですが、利用者さんといっしょに買い物に行くなど、できるだけ、いっしょに行動するそうです。認知症であっても、 自分の持っている能力を最大限使うこと、人の役に立つことで自尊心を持つことを大事にし、そして「我が家のように居心地の良い温かい空間」の施設をめざし ているそうです。

職員が利用者さんの気持ちに寄り添うことを心掛けています、という所長さん。この方針が生きているからで しょう、施設から出て「紋切り遊び」に参加する利用者さんがいたわけです。マニュアルがなく、そのとき、そのとき、入居者にふさわしい支援を職員が考えて いくそうです。柔軟性のある施設方針は職員のモチベーションを上げ、入居者それぞれの個性と職員の感性・情熱がコラボして、活き活きとした生活が生み出さ れていくのかもしれません。

常時、看護士がいるわけではないので、医療的ケアは難しいけれど、将来的には、「看取り」をどうしていけばよいのかが課題だということでした。

大 田区では、認知症のグループホームが30以上あり、今後さらに増えていくことでしょう。どんなに高齢になっても、認知症になっても、人としての尊厳が尊重 されて、地域の中で、自分らしく、少しでも自立した生活を維持できることが理想ではないかと思います。施設においては、医療が必要になったときの対応や 「看取り」が将来的な課題であることでしょう。高齢になったとき、どのような環境で暮らしていくのがいいのか、自分のこととしても考えながら、さらに区内 の様々な施設を見ていきたいと思った一日でした。