がん検診が、今年度から有料化 ―陳情審査― 大田区議会報告3

2014年6月22日 09時19分 | カテゴリー: 医療, 女性, 議会報告

がん検診が、今年度から有料化(一部自己負担)
予防が大事なはずなのに 受診率に影響するのでは? 
   

がん検診が、今年度から有料化(一部自己負担)されました。実施期間が大幅に延長され、定員枠が増えたことは喜ばしいことですが、有料化は受診率にどう響いてくるのでしょうか。

このことに関する陳情が4件、いずれも、これまでのように検診は「無料」で受けられるようにしてほしいという陳情です。残念ながら、この陳情は不採択となってしまいました。

以下に私の討論全文をご紹介いたします。


「がん検診を無料に戻すことを求める陳情」の採択を求めた討論

26第16、21、22,23号「がん検診を無料に戻すことを求める陳情」に対しての委員会報告・不採択に対して反対し、陳情の採択を求めて討論いたします。

大 田区のがん検診は、これまで無料だったものが、26年度から、検診費用の一部負担ということで、胃がん1000円、肺がん500円、大腸がん200円、喉 頭がん500円、子宮頸がん・偶数年齢500円、奇数年齢2,000円、乳がん・偶数年齢500円、奇数年齢4,000円と、いうふうに有料化されまし た。女性が奇数年齢だった場合で、全部受診すると9,200円です。偶数年だと4,200円です。

26年度から、枠を大幅に増やして、受診予定者を増やし、実施期間を延ばしたことは評価できます。しかし、有料化は、受診率にいい影響を及ぼすとは考えられません。大田区の場合は、どの検診の受診率を見てみても、23区中、平均以下の受診率の低さです。
がん検診は、がんの予防と早期発見がその目的であり、できるだけ多くの区民の受診をめざして実施されるもののはずです。課題は受診率を上げることであって、そのための工夫に努めるべきではないのでしょうか。

陳情にあるように「一部負担は、気軽に受けられる検診から遠のいてしまう」「早めの検診で早期発見、早期治療という意味では受診抑制につながり、大きな障害になる」というのは、もっともなことだと思います。

医 療費の増大は確かに問題ですが、しかし、原因は保険診療による「高度医療」の受診が増えたためといいます。それならば、なおのこと、予防と早期発見に努め るべきではないでしょうか。国保料は年々上がり、収入の10%にも近づき、滞納者も増えています。がん検診が有料になれば、経済的な厳しさからがん検診に いく余裕がない人も多くなることでしょう。そしてさらに重篤化した人の診療が増えれば、医療費が増し、また国保料があがるという悪循環が続くことになりま す。

また特に婦人科の検診は、女性にとって抵抗感があるものです。せめて検診しやすい環境を整えて、若い人、これから子どもを産もうという人の健康をフォローすることに大田区は力をいれるべきではないでしょうか。

子 宮頸がん検診は、委託単価がほぼ9000円ですが、同じ子宮頸がん予防のためにといわれる、ワクチン接種の方は、一人につき、3回の接種でほぼ5万円で す。定期予防接種なので、区民は無料で、全額大田区の負担です。ワクチンの方は、現在、副作用の問題が大きいことで、積極的な勧奨は止められていますが、 それならばなおのこと、副作用の問題がなく、発見確立の高い、検診の方を推進していくべきです。

以上、区民の健康増進と医療費抑制には、「予防」に力を入れるべきで、「がん検診の有料化」はその流れには逆行することだと考え、陳情の採択を求めます。