今こそ、「子どもの権利条約」の実現を!

2014年7月20日 18時47分 | カテゴリー: 子ども, 子育て支援

 

「人類は子どもに最善のものを与える義務を負う」
(1924年国際連盟「子どもの権利宣言」)

イ スラエルでの戦争、マレーシア航空機の墜落、今も多くの子どもたちが傷つき、命が失われています。日本では、育児放棄による衰弱死、虐待死、いじめや子ど もの自殺もなくなりません。第1次・第2次世界大戦での多くの子どもの犠牲という「現実」から出発して、子どもを戦争・紛争の犠牲者にしないという決意か ら「子どもの権利条約」は生まれました。

国連採択25年、日本政府が批准して20年たちますが、ここでうたわれている「平和的生存権」や「遊ぶ権利」「学ぶ権利」は保障されているでしょうか。

権利保障の基準を、この「子どもの権利条約」からきちんと学び、具体的な取り組みをすることが、今また私たちに求められている時だと思います。

「子どもの権利条約」の精神と現状を学ぶ講座を受けてきました。荒牧先生の熱のこもった講義の中から抜粋してご紹介します。

「子どもの権利条約批准20周年記念」
子どもの権利条約基礎講座
7月19日(土)早稲田大学戸山キャンパス33号館
荒牧重人さん
子どもの権利条約ネットワーク副代表・
 山梨学院大学法科大学院教授)

子どもの権利条約・4つの柱
生きる権利・育つ権利・守られる権利・参加する権利

子どもの権利条約特設サイト

子どもの捉え方と子どもの権利

・子どもは一人の人間

  =独立した人格と尊厳を持つ、かけがえのない存在。

・子どもは子ども

  =子どもは成長発達していく存在、おとなを乗り越える存在。
    子どもは一人ではおとなになれない。
    親・おとなの支援が必要。

・子どもは家庭・園・学校・社会の構成員
   =パートナーとしての存在

  ⇒子どものトータルな捉え方が必要 

・単なる保護や救済の対象ではなく、問題解決の主体。
 自ら選びながら成長していく主体として支援。

・権利は獲得するもの、権利は行使するもの。


子どもの権利がもたらすもの

・自己肯定感を向上させ、子どもの成長、自己実現に不可欠

・おとなの子どもに対する見方、接し方を問い直す
  →「理想の子ども像」をつくらない。
    「理想」と子育て・保育・教育の「目標」を混同してはならない。
  →子どもなんて「こんなもんだ」と思いこんだり、決めつけたりしない。

・子ども同士、子どもとおとな、
 親・保護者と保育士・園・学校教職員との関係を変え、
 良い関係もたらす。
  → 権利の相互尊重、真の意味の規範意識の向上
  → 親・教師・おとなの権力や権威を振りかざすのではなく、
    子どもとの関係をつくり直していく。

・子どものおかれている状況を変革する

「子どもの権利条約」の意義

【1】子どもの権利保障についての世界共通基準・
  グローバルスタンダード

【2】日本国憲法よりは下位にあるが、法律よりは上位の規範。
  条約に反する法律や行政は変えなければならない。
  国会は条約が求める立法を制定する。
  行政は条約を実施する義務を負う。
  裁判所は条約を裁判規範として援用しなければならない。


つまり、なにより命が大切にされなくてはならなくて、戦争も虐待も許されないことなのです。
そして、子どもはおとなのパートナー。 “指導の対象”だけではなく共に社会を構成する構成員としての“位置づけ”がなされていなくてはなりません。位置づけがないのに、責任感を持つことや役割 を果たすなんてことはできないのです。子どもにも意見を表明し、参加する権利があります。赤ちゃんが“むずかる”のもりっぱな表現=意見表明なのです。

行政は条約を実施する義務を負うといいますが、さて、大田区は子どもが子どもらしく、その成長を保障される環境が整っているでしょうか。点検していかなければなりません。

 

 

 

 

 

『僕たち、中学生には「人権」がないのですか。
 「社会の一員」ではないのですか。』

先日、ある男子中学生の訴えを聞きました。

エネルギーを持て余している。ボール遊びや、思いっきり走ることをしたい、でも、そんなことのできる場所がない(公園はボール禁止)。友だちと夕方、たむろしていたら、「何をたむろしてんだ」とおとなに怒られたり、警察官に鞄を調べられたこともある。

外で体をつかって遊ぶことができず、友だちと一緒にいれば変な目で見られる。結局、ラインなどネットの世界へ。かえってストレスをため込んでしまう。

僕らの遊ぶ場所、居場所がない・・・・僕たち、中学生には「人権」がないのですか、「社会の一員」ではないのですか。

もっともっと「子どもの権利条約」について、私たちは勉強し、行政を監視していかなくてはならないようです。これから、多くの人たちとともに「子どもの最善の利益」を追求していきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

子どもの権利条約ネットワーク荒牧重人先生と