「ブラック企業」根絶へ、実効ある施策を求める陳情「不採択」に対する反対討論

2014年12月9日 21時44分 | カテゴリー: 議会報告

昨日で、大田区議会が終わりました。
いくつかぜひ採択してほしい陳情がありましたが、かないませんでした。
 
その一つに「ブラック企業の根絶」にむけての陳情があります。

委員会では「不採択」という結果だったので、本会議場で、それに反対する討論をいたしました。

声高に経済優先といわれている裏では、格差が拡大し、人権侵害の実態もあるのです。

以下討論の内容をご紹介します。


「ブラック企業」根絶へ、実効ある施策を求める陳情の
「採択」を希望します。

この陳情は、本庁舎内に雇用問題の相談窓口の設置と労働法の啓発、悪質な企業の告発を受けた場合は厚生労働省に通知するなど、「ブラック企業」に対する実効性のある施策を望んでいるものです。

多くの若者が、過酷な労働環境から精神疾患・過労死・自殺 などに追い込まれていることは、人権問題であるとともに、社会にとっても大きな損失です。経済発展を阻むものであり、また結婚や家庭を持つことから遠ざかる若者が増えることは日本の衰退にもつながります。

現在の自由経済、利益優先・効率重視の価値観のなかで、将来ある若者の可能性がトータルに評価されない社会状況のあることに対しては、なんらかの対策を立てていかなくてはならないと考えます。

先 日、若年労働相談を受けている方の講演を聞く機会がありましたが、買い手市場の現在、大量採用をし、「使えるものだけを残して」大量解雇をする、解雇にあ たっては、パワハラで人格的に破壊し、「自己都合退職」に追い込む、という戦略的・組織的な労務管理の企業の実態があることを知りました。

また低賃金・長時間労働で、過労死に至った事例では、求人情報には初任給20万とあったのに、80時間の残業代を前もって含めた「固定残業代」という仕組みになっていたそうで、基本給に達するためには長時間労働をしなければならなかったといいます。

このような「人権問題」や「若者の使い捨て」を看過することはできません。労働基準監督署だけに任せるのではなく、大田区としても若者支援の一環として、取組むべき時にきているのではないでしょうか。

大田区には、若者の就労支援の場や青少年の相談窓口や居場所も十分だとはいえません。
疲弊した若者が、明確に自分の問題を整理できているとは限りませんし、「労働基準監督署」に行けばよいという考えに至る人ばかりとはかぎりません。

どんな問題にでも対応するワンストップサービスの相談窓口も必要ですが、雇用問題の相談窓口は、早く適切な対応をするためにも、実態を知るためにも必要であると思います。

様々な部署の連携や、また医療機関とも連携して、一人でも多くの若者を救うための方策を練り、社会の健全化に向けて、自治体のできることを模索するべきだと思います。

労働法の啓発は、窓口ではもちろん、学校教育の中でも積極的に取り入れ、労働者の権利を学ぶ必要があるでしょう。

ブラック企業の問題があるように、日本においては、労働者の権利を守るための法整備が十分ではないことがわかります。今後、どのように制度を整えていけばよいのか、大田区としても実態把握から、国への提言もできるのではないでしょうか。

以上、「ブラック企業」根絶へ、実効ある施策を求める陳情の「採択」を求める討論と致します。