行政窓口のサービス向上について・研修やマネージメントは?

2015年10月14日 18時54分 | カテゴリー: 議会報告

今回も大田区議会決算特別委員会での質問内容をご紹介します。
大田区の窓口対応について質問いたしました。

以下質問内容です。


先日、高齢の女性が、ある出張所で親切な窓口対応に感激した話を聞かせてくれました。
ご主人が亡くなって、慣れない様々な手続き を自分一人でやらなくてはならず、ご苦労されていた中でのことです。どうしたらよいか、と窓口の職員に聞くと、まず、その職員は、女性に立っているのは疲 れるでしょうから、とイスに座るようにすすめてくれて、わかりやすく説明をしてくれたそうです。他の自治体から戸籍謄本を取り寄せる必要があったそうです が、その自治体窓口の電話番号も教えてくれたそうです。親切に手続き方法を教えてもらえたことに、涙がでそうにうれしかったと話してくれました。

一 方、これはある貸館でのことですが、会社を定年退職して、これからは体を鍛えなくては、と思ったある男性が、スポーツをしたいと思って、施設の窓口にどん なスポーツがあるのか、どうしたら、そこでのスポーツに参加できるのか、を聞きに行ったそうです。そこでは何かスポーツが行われている様子がうかがわれた ので聞きに行ったわけですが、窓口の人は、「ここは部屋を貸しているだけですからわかりません」、という返答だったそうです。

またこれはある、子ども関係の窓口でのことですが、「緊急一時預かり」について教えてほしいとお願いすると、いきなり「その手続きなら大森の“子育て支援センター”にいってください。」という対応に、困惑した、という話を聞きました。

ここから言えることは窓口対応が、必ずしも区民目線ではないこと、相談者のニーズを把握しようとしていないこと、また職員、個人の力量、裁量が表れていることです。

(担当ではないにしても、次につなぐひと工夫がなかったことが残念に思われます。)

本年4月に「新大田区経営改革推進プラン」が策定されました。プランでは、3つの基本方針が掲げられ、その一つに「区民ニーズと環境変化に即応する行政経営の推進」があります。区民ニーズを的確に把握するためには、窓口での丁寧な対応が強く求められます。
 たとえば、地域の窓口として区民と最も距離が近く、接する機会も多いのが出張所です。丁寧な窓口対応や区民の立場にたったサービスの提供には、職員の人材育成が不可欠といえます。

【1】そこで伺います。
窓口を抱える職場において、職員の研修などは行われているでしょうか。

決 算書を見ると職員の職場外研修にはかなりの費用が掛けられています。しかしどんなにいい研修を受けても、それが現場で活かされなければ意味がありません。 そのためには研修の実施を目的化するのではなく、実施した研修が、現場でどのように効果を生み出しているのか、検証や分析が必要です。

【2】そこで伺います。
研修を行っている場合、研修が実際の職場においてどのような効果があったか検証・分析はなされていますか。

研 修で学んだことを実践し、区民と真摯に向き合うことで、様々な課題が見えてくることと思います。その課題を窓口に立つ職員にとどまらず、職場全員で共有 し、改善につなげていくことも大変重要なことです。この一つ一つの取り組みが、ひいては区民サービスを向上させることになります。

そこで伺います。先 ほど例に挙げた特別出張所では、窓口で日々業務を行っている職員の意見と区民の声を職場全体でしっかりと受け止め、よりよいサービス、区民目線での接遇に 確実に反映するために、どのような取り組みをされているでしょうか。例えば実際窓口でやり取りの中での成功事例や失敗事例を共有したりしているのでしょう か。

大田区立男女平等推進センター「エセナおおた」では、毎日、その日の日誌に書かれていることをみんなにメール し、月に一度は、気づいたこと、や提案など、自由に闊達に会議が行われるそうです。たとえば、カフェおひさまの隣の談話コーナーは来場者の交流の場として 開放していますが、3・11以後は節電もあり、カフェおひさまの閉店時間とともに閉じていました。しかし、交流の場としての機能をもっと十分に果たすこと ができるように事業の見直しをして、最近、談話コーナーの時間を延長したそうです。このように本来の目的に沿って、区民のニーズを敏感に探る中で、事業の 点検、見直し、区民目線を意識する作業が必要です。

窓口業務を担当する職員に限らず、すべての職員が区民が何を求めているか、また現行の行政サービスで改善すべき点はないかなど常に問題意識を持つこと、行政サービスの満足度調査からの分析・研究などが区民の福祉向上につながっていきます。

漫然と仕事をこなすだけではなく、区民とのコミュニケーションの中から課題を明確にし、解決していく力はOJTによる人材育成が大変重要であると考えます。

【3】そこで伺います。現状に満足することなく問題意識を持ちながら、仕事に従事できる人材の育成に向けて、OJTをどのように活用しているでしょうか。

最近、窓口業務を委託する動きが多くの自治体で見られます。足立区の戸籍業務について、委託の是非、偽装請負の問題が報道され、注目もされています。

大田区では、戸籍住民課と国保年金課が業務委託だと聞きました。窓口業務を委託する職場においても、区民から見れば、正規職員と変わりません。窓口での対応が区役所への印象を左右することにもなります。
一方で、区の職員が委託事業者に対し、直接指示を出したり、相談を受けることは偽装請負にあたるためできません。窓口業務を委託することで、窓口対応における課題の把握が困難になることも考えられます。

【4】そこで伺います。
委託事業者の従業員の人材育成や委託事業者からの意見を区としてどのように把握し、業務に反映しているのでしょうか。区は委託業者の業務をチェックし、評価しているのでしょうか。

窓口業務は区役所の中で、最前線に位置します。プライドを持って、自分の感性が行政サービスの改革につながるという意識で仕事ができるように環境作りのマネージメントを期待するものです。