2014年度決算の認定に反対 大田区議会定例会終了

2015年10月15日 09時53分 | カテゴリー: 議会報告

10月9日に第3回大田区議会定例会が終了しました。最終日には、2014年度の決算を認定するかどうかの態度表明と討論がそれぞれの会派ごとに行われました。
2014年度大田区一般会計歳入歳出決算、国民健康保険特別会計、後期高齢者医療特別会計、介護保険特別会計、全てに反対したのは、「生活者ネットワーク」と「フェアな民主主義」と「緑の党」と「共産党」です。

以下が私の討論です。


大田・生活者ネットワークは、第85号議案 2014年度大田区一般会計歳入歳出決算、第86~88号議案までの各特別会計歳入歳出決算の認定に対し、反対の立場から討論いたします

2014 年度予算には“地域力で総合防災力を強化、元気で安心な国際都市をめざします”、というスローガンが、掲げられていました。しかし、それが区民の生活を しっかり支えることを土台にしながら、そのうえでそのスローガンが、実現していったのかどうかを、検証しなければなりません。
以前より区民の大き な関心事である災害対策ですが、どうしたら区民の命を守ることができるのか、区民に寄り沿った対策にはまだなり得ていないということが、先日の鑑別質疑の 中でも明らかになりました。新型D級ポンプや学校に緊急地震速報地震端末を入れるなど、いくらハードを整えても、地域に目を向けるとお一人暮らしの高齢者 や障がい者が増えている現状、そのような要援護者をどう助けることができるか、共助の仕組みや福祉避難所のあり方に本腰をいれていかなければなりません。

阪神大震災の教訓では近所の人に助けられた、という事例が多かったというソフトの面に気づかされたわけですが、今後高齢者世帯、また独居の方が圧倒的に増える中で、「防災力」とは何かをしっかり見つめなければならず、それは、地域力が発揮される仕組み作りに他ならず、そしてそれは、今後特に、地域包括ケアシステムや子育てしやすい環境にもつながる、重要なポイントです。

「地域力」「共助」強化のために、行政も積極的に外に出て、区民と一緒に なってその仕組みを構築していかなければならない時代だと考えます。地域力といっても今のような長時間労働や夫婦二人で働かなくては生活できないような所得の中では、地域社会の中で足場を創ることができるでしょうか。今の社会のひずみの中の“欠け”をこれから補いつつ、新たな仕組みを模索していくことが必 要です。どの町会も自治会もご高齢の方が重責を担っておられます。大田区が本当に地域力というのなら、だれでもが地域に足場を作れるゆとりある生活をめざ し、助け合える土台を構築する仕組みにこそ、早急に知恵を使い、着手しなければならないのだと考えます。

所得が低迷する中、消費税が、8%になり、国民健康保険料、介護保険料が上がり、年金は下がりました。消費税増税分は福祉財源になるという触れ込みだったのに、介護サービスも訪問介護時間の短縮化など、福祉は切り詰められています。

つまり地域の支え合いの基盤が弱くなってきているところに、公的福祉の低下の懸念、経済的な安定性までも失われてきているという区民生活の実態に大田区は区民に安心感をもたらすために何ができるのか、もっともっと区民に寄り添わなくてはなりません。

地域の中に人と人が継続的に出会うことができる場所、集まれる場所、そして、力を発揮する仕組みを創ることが必要です。
以 前、コミュニティビジネスやワーカーズなどの新しい働き方の推進について提案しましたが、定年後、自分の持っている特技を生かして、新たな仲間作りや起業 などのチャンスを生み出す仕掛け「生涯学習センター」の創設は、企業の望む仕事を待つしかない「生き生き仕事ステーション」とは違った、創造的な仕事おこ しや地域の課題解決のための社会貢献型のビジネスを産むチャンスにもなるのではないかと考えます。

自主的な子育てサークルが生まれやすい仕組みを創る、中高生、不登校の子どもたちをも内包する、学校とも家庭とも違う中間的な居場所を創る、若者の就労支援の拠点を創る、など居場所作りは、地域力の鍵になるのではないかと考えます。

ま た子どもの教育環境は自治体の大事な責務の一つです。ボール遊びのできない、禁止事項の多い公園ばかりのなか、子どもの体力低下の懸念があること、不登校 をはじめとする心を病むまえに、心を開放し、励まされる本に出合えるように学校図書館が十分に活かされるように司書が配置されることなど、子どもの心身を 豊かに育む、次世代育成に関する環境も十分とはいえません。

そして安心して高齢者が暮らせる社会を構築すること。現在、生活相談が受けら れて、5千円で入居できる「軽費老人ホームおおもり園」が入居をストップさせています。軽費老人ホームB型はケアハウスに一元化をするというのが国の方針 だということですが、民間が経営するケアハウスは食事つきでも10万円以上の入居料で基礎年金だけの人はいったいどこに入居できるのでしょう。

ま じめにこつこつと働いてきたにも関わらず、基礎年金だけでは生活がなりたたないという社会は問題であり、そのなかから、国保料も介護保険料を払わなければ ならないとしたら、実際どのように生活をしていけばよいのでしょう。その意味で国民健康保険料のあり方も後期高齢者医療保険と介護保険料の仕組みを国の制 度といえども抜本的に見直す必要があります。

大田区の税収が上がった要因には、株式等譲渡所得割交付金、配当割交付金の増加によるところ も多く、一般区民の暮らし向きがよくなった表れではありません。経常収支比率が82.2%で適正水準を超えていると指摘されていますが、義務的経費をみる と、なぜ民間委託が増えているのに人件費が増えているのか、理解しづらいところがあります。民営化や問間委託を決して推奨するものではありませんが、最小 のコストで最大の効果を生み出すために、検証・分析をする必要があるのではないでしょうか。

たった一日で4千万円も使う空の日のイベント が2014年度からまた今年も続きました。区民生活にとって、どのような意味があるのか、羽田の商店街の活性化に資するものであったのか、コンセプトが今 ひとつ、わかりにくい印象を持ちました。イベントの中には、効果が大きい、区民に喜ばれるイベントもあることでしょうが、吟味と取捨選択も必要ではないで しょうか。イベントの準備は目に見えない多くのご苦労が職員の方々にはあることでしょう。その労力を持続的な区民生活の日々の安心のために、区民生活の根 幹を支えるために使っていただきたいと願うものです。

以上を反対討論とさせていただきます。