少年議会 小さい町の大きな挑戦

2016年2月9日 18時53分 | カテゴリー: 政治, 政策

18歳の選挙権がいよいよ今年から行使される。投票率の低迷が続いている昨今、若者が政治への関心を持つためには、どのような教育環境が必要かは、真剣に考えられなくてはならない。

湧 水の里、お米やお酒で有名な山形県遊佐町では、2003年から少年町長・少年議員を選出、少年議会を開催しているとのこと。「政治」を実際に体験すること ほど、政治の意味を知ることはないのではないだろうか。「遊佐町少年議会」に込められた、遊佐町長の“若者への期待と信頼”は、きっと町全体で、本来の政 治とは何か、を確認することにもつながっているのではないかと思う。

 

2月8日、「自治体トップフォーラム」における講演会より

少年議会
~実際に地域の課題を解決することで、地域への愛着心を醸成~
遊佐町長、時田博機氏

 
きっかけ
【1】地域の中心となる若者の育成
【2】若者の活躍の場を創るための環境作り
【3】若者の力、意見を取り入れたまちづくりを推進
“自分たちの力で、自分たちの住みたいまちを創る”

ねらい
【1】民主主義を実際に体験する
【1】若者の町政参加を促す。“地域社会の一員”という自覚を持つ
【3】事業に関わるすべての関係者が若者の意見に学び、若者が町のシステムや民主主義を相互に学ぶ場にしたい

少年議会の特徴
【1】自ら立候補する(町長1名・議員10名)、選挙権・被選挙権:町内在住・在学の中高生
【1】中高生が全員で投票する
【3】自らの政策を掲げる
【4】独自の政策予算をもつ(45万円)
【5】政策提言を町の政策に反映させる。所轄課で予算化

一年の流れ
5月立候補受付、6月投票、7・8・12月議会。議会には、町長以下、全課長が出席し、答弁する。その他、会議や町のイベントに出席、トータル30回程。政策立案は、「まちに何を望むか」町民へのアンケート調査をし、その意見を反映させる。

 

平成25年度第11期少年議会 施政方針
文化・人・交流 出会いを大切にする『まちづくり』


政策提言

●ミュージックフェスティバルの開催
●被災地ボランティア
●世代間の交流(老人ホームへの訪問)
●特産品の開発、販売&レシピ化、発信

一般質問(町への要望)
●通学路への街灯(防犯灯)設置
●災害に対する備え(避難路、看板、避難所)

取り組み
・町民が一つにまとまるような遊佐町のシンボルがほしい(有権者の声)
→ 少年議会が全町民に募集し、選考・決定
遊佐町イメージキャラクター「米(べい)~ちゃん」
・帰宅時間帯の電車増便の要望
→ JR東日本へ → 時間変更が実現
・特産品開発(芋煮コロッケ・パプリカレシピ集等)
・東日本大震災被災地支援活動・募金、クリスマス交流会in陸前高田
・毎年ミュージックフェスティバルを開催、
ポスター、看板、プログラムなど全て制作
イベント終了後には、特産品を販売。300人の若者が集まり、大成功。

米(べい)~ちゃん2

 

 

 

 

 

 

高校生の創った絵本。
遊佐町イメージキャラクター「米(べい)~ちゃん」が主人公

 
事業の効果

町長・議員
■遊佐町に関心を持つようになった
■自信と責任が生まれた
■地域のリーダーが育ち始めた
地域住民
■「頼もしい」と喜ぶ
■団体から少年議会に意見やアイデアを求めるケースもでてきた
行政
■若者の提言を、町議会と同等の重みを持って受けとめ、反映。


最後に町長の言われた言葉、“オール遊佐の叡智”を結集して、遊佐をよりよくしていきたい、という言葉に少年たちに寄せる“信頼”が伺わ れた。地域課題を解決していくこと、困っている人に目配りをすること、そして町民を楽しくさせることを若者たちはそのエネルギーで実行している。なんてす ばらしいのだろう、と思う。
“自分たちの住みたいまちを創る”、本来はそんな楽しいことが、政治なのだ、と「少年議会」から教えられた思いがする。

遊佐町長と2

遊佐町長と