東京は油田になる!? 「ワーカーズコープ あぐり~んTOKYO」を見学

4月20日、生活クラブ地域協議会の仲間たちと「ワーカーズコープ あぐり~んTOKYO」を見学してきました。

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「あぐりーん東京」のプラントにて

 

あぐりーんTOKYOは、 昨年、萩中に開所した、廃食油をBDF(ディーゼル燃料)に転換する工場です。つまり油のリサイクルで、捨てられる油がもう一度、役目をもらって活躍でき るシステムです。それだけでCO₂削減、廃棄コストも減るわけですから、いいことづくめです。現在、区内の小中学校、区役所、多くの飲食店、そして城南信 用金庫44店舗の協力で回収がなされているそうで、2015年は1年間で32,290ℓの回収実績、これをゴミに換算すると30トンのゴミを減量したこと になり、BDFにすることにより、軽油換算で76トンものCO₂が削減できたことになるそうです。油の地産地消、東京油田ですね。

廃食油はどうやってBDFになるのか

廃食油に化成カリメタノールを入れて撹拌するとグリセリンBDFに分解するそうです。グリセリンは石鹸の原料にもなりますが、現在、あぐりーんTOKYOではアスファルトの原料として出荷しているそうです。

できあがったBDFはどのように使われるのか

バスやトラックで軽油と同じように使います。車を改造する必要はないそうです。発電にも利用でき、コンサート会場で音響・照明に使われたこともあるそうです。


これからの展開・展望

幼稚園バスの運行:子どもたちが家庭から持ってきた廃食油を回収して、できたBDFで走らせることで、子どもたちには目に見える環境教育になるのではないか、と考えています。
2020年東京オリンピック・パラリンピックで選手団を乗せるバス:BDFで走るバスが世界の選手団を乗せていると大田区をエコな街として世界中にアピールできるのではないでしょうか。


ワーカーズという働き方

共同労働による「仕事おこし・まちづくり」の協働組合。働く一人一人が出資し、雇う・雇われる関係ではなく、主体者として事業経営にも責任を負い、働く者どうしが協同の力で仕事をします。大田区では学童・放課後等デイサービスを受託しています。

はじまりは

もともとは、ひきこもりの子ども、発達障害の子どもに仕事を作る、若者自立塾として始めた事業で、畑作り、菜の花から油を作ったり、そばを作ったりしたそう です。最終的にこのBDFを作る作業を事業として残しましたが、これからも若い子の働く場所作りをしていきたいということでした。

おまけ
てんぷら自動車の排ガスはなんと天ぷらの匂い!
そして煤がなくて、空気が汚れないそうです。ほんとにいいことづくめですね。

 

まとまって廃食油を提供できる人はぜひ“あぐりーんTOKYO”にご一報を!

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一番左が所長さんです