要介護1、2を介護給付からはずすなんて絶対ダメ! 介護の日フォーラム鏡諭さん講演に行ってきました

2016年11月14日 09時53分 | カテゴリー: 高齢者福祉

介護の日フォーラムに行ってまいりましたのでそのご報告です。

「介護保険制度改正とその問題点」

講演:鏡 諭さん

(淑徳大学 コミュニティ政策学部教授)

11月11日 横浜市開港記念会館講堂にて

 

介護保険サービス “いざというとき使えない”かも!

2000年から始まった介護保険制度は、高齢者人口の増える社会を見越して、あらかじめ介護保険料をプールしておき、誰でも介護が必要となったときに平等に再配分する“普遍的制度”。

現在、私たちは介護保険料を月々5514円負担しているが、そのうち介護保険の給付を受けている人は1割に満たない7.8%。92%の人が保険料を払いながらサービスを受けていない。
しかし受給者の3割が老老介護、3割が独居であることから、介護保険はだれにとっても起こり得るリスクに対応するものといえる。

横浜市開港記念会館

 

 

 

 

 

 

会場となった「横浜市開港記念会館 講堂」の中。
大正時代に建てられた建物で、重要文化財。重厚な威厳のある建物

 

★ 2015年介護保険改正と地域包括ケアシステム

しかし、2015年の介護保険制度改正では、予防給付(「要支援1,2」訪問介護・通所介護)を市町村の行う総合事業に移行し、特養の入所者を原則要介護3以上に限定、所得が高い高齢者(年金額280万円以上)はサービスを使った場合に支払う負担金が2割、など財政的な縮減を目指す改革を行い、対象者の選別など、普遍性の理念に逆行する内容が盛り込まれた。

また、この制度改正による「地域包括ケアシステム」構築においては、自治体が主導となって事業の内容、基準、報酬などを決定しなければならず、NPOやボラ ンティアも含めた、サービス事業対象者の把握と実施管理を行うことにおいて、困惑がある自治体が少なくない。地域支援事業は、介護保険の給付制度ではない ので、被保険者の受給権は保証されず、自治体間の格差も懸念される。

「地域包括ケアシステム」がめざす在宅介護中心とするならば、「介護」「医療」「予防」という専門的サービスの連携が重要だが、医療との連携整備はまだまだ今後の課題。

 

★ 2017年度改正への議論

軽度者へのサービス見直し

さらなる財政圧縮から軽度者(要介護2まで)に対する生活援助サービス・福祉用具貸与等やその他の給付について、給付の見直しや地域支援事業への移行を検討している。


要介護1,2には認知症、難病の人も含まれており、「軽度」とはいえない。要介護1,2を介護給付からはずすということは、「介護離職ゼロをめざす」とした 首相の言葉とは、まったく逆行したものであり、仕事と介護が両立できる社会作りを、本格的にスタートさせるためには、この改正への流れは阻止しなければな らない。


講演会に続いて、各地域から介護の実態が報告されました。介護と育児というダブルケアの報告など、さまざまな難しいケースが増えていることがうかがわれまし た。サービス縮小ではなく、きめ細かなサービスを展開することが、元気な社会を維持することにつながると確信しました。

現場からの報告

 

 

 

 

 

 

現場からの報告

 
さて、第3回大田区議会定例会へ陳情が出されました。
2017年度改正に「ストップ」をかける要望です。
以下、陳情文です。結果は「継続」。今後も運動が必要です。

※クリックでPDFが見られます

9・5介護保険制度議長へ陳情書[1107]