障害に関する勉強会 「自治体における障害者権利条例の必要性について」

2017年9月7日 23時27分 | カテゴリー: 議会報告, 障害者福祉

9月5日、自民党の伊佐治さんの呼びかけで、大田区議会超党派の勉強会が行われました。

障害当事者であり、「大田区障害者権利条例を作る会」代表、ピットステーション合同会社の宮原映夫さんのお話を伺いました。「大田区障害者権利条例を作る会」では、八王子市の条例を参考にしながら、「大田区障害者権利条例案」を作るワークショップを重ねてきているそうです。

 

 

 

 

 

研修会風景

 

なぜ条例が必要か

障害者が差別されることなく、一般の区民と平等な暮らしを安心しておくれるようになるため→自治体らしい条例にすることで、効果的な仕組みにしていく→差別の理解と合理的配慮への取り組みにつながる

具体的な取り組み

1、差別や合理的配慮の定義を作る(何が差別に当たるのか決める)
2、個別の事案が解決できる仕組みを作る(相談、あっせん、差別した者への勧告)
3、区民への理解啓発

障害者権利条例を作ることは地域福祉の底上げになる。なぜか。

・大田区の基本構想、基本計画が条例に沿った考えとなる
・高齢者にとっても、まちのバリアフリー化は暮らしやすさにつながる
・子どもの人権尊重の向上化→インクルーシブ教育
・防災の面では災害時要援護者への更なる支援強化
現在は学校がバリアフリー化されていないので、車椅子では避難訓練に参加できない。
・コミュニティーへの影響→現在は、一般区民は障害者への対応に慣れていない。よって障害者は町会のイベントにも参加できない。

条例制定にあたり「差別解消推進委員会」が創られれば、“話し合って決めていく枠組み、議論のできる場”が生まれることの意義は大きい。

条例を作った自治体

千葉県・北海道・岩手県・さいたま市・熊本県・八王子市・国立市・明石市・・・
それぞれに特徴がある。

たとえば明石市は、事業者と行政の協働で合理的配慮に取り組むまちづくりの推進(店のバリアフリー化に助成する等)

 

 

障害をもっていても暮らしやすい街とは・・・

・宮原さん(車椅子利用)の行きつけの床屋さんはバリアフリーではなく、段差がある。
 しかし店主が持ち上げてくれるので店に入れる。迎えてくれる心意気が伝わってくる。
 ハードは悪くてもハートがいい!?そしてそれが重要。
・回転寿司に行ったけれど、車椅子からは降りることができないので、カウンターには行けない。すると店員さんが「私たちがスロープになりますから」といって、注文したお寿司を持ってきてくれた。

必ずしも設備が整っていなくても“いっしょに暮らそうよ”という心意気を感じるだけでうれしい。人間味、人の内面が大切。
車椅子で行動しているといつもプレッシャーや緊張感がある。日常生活ではあやまったり、気遣いが多い。感謝はしても感謝される場面がない。


車椅子で生活をされている宮原さんが日常生活でどんなことをお感じになっているかも垣間見ながらの条例制定の必要性を伺えて、とても有意義な時間でした。
条例づくりは、インクルーシブな社会という理想をめざして理解し合う、話し合うという“プロセス”であり、それこそに重要な意味があることが伺えます。障害の種類によってもバリアフリーの意味が違ってくるでしょうし、バリアフリー化の限界もあるでしょう。
“ハードよりハート”の部分があったとしてもやはり“心意気”のある大田区版の障害者権利条例、ぜひ作りたいものです。