これからの教育、これからの社会…あなたは何を求めますか? リヒテルズ直子さん前川喜平さん対談

2018年2月12日 21時30分 | カテゴリー: 教育

2月10日 浦安音楽ホールにてリヒテルズ直子さんと前川喜平さんの対談が開催されました。

 

 

 

 

 

 

 

左から前川さん、リヒテルズさん、聞き手の山田さん

 
 
リヒテルズさんは、オランダ在住の教育研究家であり、日本にオランダの教育システム・イエナプランを伝え、また日本の教育に提言を続けている方。そして前川喜平さんは前文部科学事務次官であり、「教育機会確保法」成立にも尽力し、子ども主体の学校づくりを提唱している方です。今の日本の教育の行き詰まりをどう解決するかは、多くの人の関心事、この日も会場はいっぱいで、遠くは九州からも参加者があったそうです。お二人の対談に世田谷区長も加わりました。

 

 

 

 

 

 

 

世田谷区長の保坂さんが加わりました

 
 

リヒテルズさんのお話

最初に紹介してくださった映像は衝撃的でした。オランダの学校で小学生が小グループで時事問題についての話し合いをしているのです。「実際の今の国会議員が移民のモロッコ人を追い出したらいい、といったが、その発言に対してどう思うか」というテーマでのディスカッション。リーダーの大人も加わっているが、口ははさまない。学校の勉強において“今の時事について考える”ということを柱にしているOECDの学習方法の一つ。

OECD
公教育の要素、「知識」・「技術」・「価値意識」・「態度」
1、    世界を身の回りの環境と関連付けて探求する
2、    自分自身と他者の立場を理解し受け入れる
3、    自らの考えを効果的に多様な受け手に伝達する
4、    問題解決のために自らの考えを行動に移す
オランダと日本の教育の違い
・オランダでの勉強は体験重視、日本は教科書重視
・オランダには学校ごと、先生ごとの自由度がある
・オランダは一人一人の発達や興味に応じた授業、日本は集団で画一的
・オランダ、教室の造りは家のリビングに似ている。コーナーがあって、グループで談笑できる。生徒は好みのコーナーに自分で近づいて勉強する。
・教師の研修費、一人年間10万円。自由に使える。

 

前川喜平さんのお話

・本来、学校とは生涯にわたって学び続ける力をつけるところ。学習者主体のはず。
・未だに教科書が一方的な答えの押しつけをしている。教科書に書いてあることが正しいというパターンを崩せないでいる。その子どもの求めているものを提供していくのが学校。
・教育ではなく保育であるべき。
・不登校は、子どもが適応できないのではなく、学校が子どもに適応できないこと。
中学校では全く学校に行っていない子ども(無登校)もいる。フリースクールが必要。
・大学入試が変わるので、教育が探求型に変わるとよいのだが。

 

 

 

 

 

 

 

前川喜平さん

 

世田谷・保坂区長のお話

・公設民営のフリースクールを4月から開設する。学校外の教育は必要。
義務教育は無償なので、親の経済的負担をなくす。ほっとスクール。
教育委員会はオランダとフィンランドに視察に行った。
・世田谷の学校は全てコミュニティスクールで学校ごとに学校運営協議会があり、地域の意見を吸い上げるしくみになっている。
・学習権の保障、親同士のつながり、外遊びをどんどんやることを柱に置く。
・自分は学歴でいえば中卒だが、中3の時の先生が徹底討論をしてくれたことが今に生きている。


時代は大きく変化している。これからの時代、子どもにどんな力がついていることが求められるのか。少なくとも暗記ではないはず。指示されなくては何もできないような受け身の人間でも困る。

主体的に考えることのできる人、創造的で行動的で人間関係を構築しながら、問題解決をしていける人、世界を切り開いていける人。
そんな人は好奇心に満ちていて、意欲的ということだから、つまり“自由でしあわせな人”。

“やってみたい”“知りたい”気持ちを育む教育によって、“自由でしあわせな人”を育む学校であってほしい。