だれのための効率化? 入新井第一小学校を複合施設に

2018年6月26日 20時34分 | カテゴリー: 教育, 都市環境, 都市環境・子ども

6月25日、入新井第一小学校の体育館において、住民説明会が開かれました。老朽化に伴う全面改築を行うにあたり、基本構想・基本計画を説明するというものでした。

 

 

 

 

 

 

 

入新井第一小学校体育館・説明会場

 

 

商業地域に面している方は高い建物が建てられるので7階建ての複合施設にして4階建ての小学校校舎と連結させるというもの。複合施設には放課後ひろば、健康増進施設、子育て支援施設、適応指導教室つばさ、特別出張所、高齢者支援施設、文化活動支援施設、区民活動施設、そして男女共同参画支援施設を入れるというのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

施設機能

 

施設は点在しているよりも複合化した方が効率がよい、との説明がありました。確かに施設整備などはまとまっていた方がやりやすいのかもしれません。
しかし使い勝手など、区民目線で見たときはどうでしょう。ましてや学校です。

 

 

 

 

 

 

 

校舎の配置

 

利用率の高いエセナ・男女平等推進センターはどうなるのか

質問にたくさんの手が上がりましたが、最も目立った意見は、「エセナ・男女平等推進センター」について。
「エセナは現在、多くの人が利用する貴重な学びの場だ。複合施設になっても“機能を継続する”という説明があったが、機能というのは今ある施設があってこそのもの、利用者の意見をきちんときいてほしい」というエセナの移動に対する疑問と抵抗の意見でした。

確かに単独館だからこそ、エセナフェスタやエセナフォーラムなどお祭りができ調理室を含めさまざまな部屋があるからこそ、様々な活動が展開できているのでしょう。歩いていてふらっと入れる立地も魅力です。人が集まる場所があまりない地域だけにエセナの存在は大きく、男女平等を推進するという大きなテーマのもと館全体が運営されていることも今の時代に必要なことだとの意見も出されていました。
いずれにせよ、エセナの機能や集まる人々のニーズをしっかり捉えることが必要だと感じました。

 

不登校の子どもたちの通う「適応指導教室」がなぜ複合化した学校内にあるのか

「学校に行くことが困難な子どもが果たして学校に通えるのか」という質問がありました。
行政の答えは「不登校にもさまざまあって、学校の建物に抵抗がある子どもばかりではなく、心理的なストレスで学校に行けない子どももいる」というようなもの。
いじめられて学校に行けなくなった、心理的ストレスのある子どもはどうするのでしょう。学校とは違う場所で心を休めることが必要ではないでしょうか。子どもの心に寄り添って、学校以外の場所に居心地のいい場所を作って、エネルギーの充電を図れることを慎重に考えるべきではないでしょうか。


高層の建物ですから、工事期間は6年。その間、不自由を感じるのは子どもたちです。貴重な学童期、できるだけ学業に運動に遊びに支障のないようにしなければなりません。大人都合の複合化で子どもを犠牲にするようなことがあってはいけません。

区民の税金が投入される大型施設。これまでにない再編計画なので地域のニーズを丹念に拾うこと、それぞれの施設の現在の利用者の意見を聞くこと、話し合いの場を持つことが重要です。複合化には、それなりの説得力のある“相乗効果”を示すことが必要です。
合築することで、魅力を失う施設が出てくるおそれもあります。だれのためかわからない“効率”よりも日常的な使い勝手がよく、地域の活性化と地域住民の福祉に資するものになるかどうか、検討に検討を重ねるべきです。