やっぱりすばらしい日本国憲法!使いこなさないうちに変えちゃっていいの?将来に禍根を残さないように・・・

たとえば今年、問題になったセクハラ・パワハラの横行、過労死、奨学金破産、児童虐待、ヘイトスピーチ・・・

これだけでも憲法がまだ十分生かされていないことがわかります。しかし憲法があることで、「基本的人権」に照らし合わせて、“これではいけない”と言えるのです。憲法が羅針盤である限り、なかなかうまくいかない現実であっても“軌道修正しようよ”という合意がとれるのです。

 

「いま知っておきたい!憲法のこと」

主催:いま知っておきたい!憲法のこと☆市民集会実行委員会

 

9月8日、Luz大森にて「わたくしは日本国憲法です」(朗文堂)の著者であり弁護士である鈴木篤さんのお話をお聞きしました。鈴木さんは昭和20年生まれ、憲法と共に生きてきたとおっしゃっていましたが、それだけに、条文の意味の深さを熱く伝えてくださいました。

 

 

 

 

 

 

 

鈴木篤さん(弁護士・江戸川法律事務所)

 

憲法の3原則(国民主権・基本的人権・平和主義)は不可分の関係にあるが、憲法前文にその思想がみてとれる。

 

★日本国憲法前文から

「恒久の平和を念願」=未来永劫続く平和ということ・・・積極的平和主義
そのために「人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚」・・・基本的人権
「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼」・・・国同士ではない“人”とのつながり

「平和を維持、専制と隷従、圧迫と偏狭を永遠に除去しようとしている国際社会において名誉ある地位を占めたい」
「いずれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」・・・国際主義
日本ファーストやアメリカファーストは否定するはず。

全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓う。
“達成することを努力する”のではなく、“達成する”という明確な意志

 

 

 

 

 

 

 

受講風景

 

★一方、自民党案は、「国家のため」に国民が努力することを促している

★平成24年自民党憲法改正草案の前文から

 

日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全体が助け合って国家を形成する
我々は、自由と規律を重んじ、美しい国土と自然環境を守りつつ、教育や科学技術を振興し、活力ある経済活動を通じて国を成長させる
日本国民は、よき伝統と我々の国家を末永く子孫に継承するため、ここに、この憲法を制定する。

 

他にも「緊急事態条項」「合区解消」「教育」などの項で「自民党案」が何を目指しているのか、本当の目的を見抜いていかなければならないと熱く語られた2時間でした。

 

 

 

 

 

 

 

受講者有志で

 

 
歴史の重い反省の下に創られた憲法を学校でもっとしっかり学ぶべきで、同時に歴史を学び、なぜこの憲法が作られたのか、背景を知るべきだとのお話もありました。真実をぼやかすことが得意な国民になってはいけない、憲法をもっともっと使いこなしていかなくてはならないと思いを新たにしました。

 

 

 

 

 

 

 

鈴木さんを囲んで品川生活者ネットワークの議員と