待機児対策の一環、認可外保育園に通う保護者への保育料補助を! 

陳情の採択を求めての討論 その1

議会最終日:12月7日

認可外保育園に通う保護者への保育料補助を!

 

認可されていない、小さな保育園であっても、大田区の子どもの保育を一生懸命担っています。認可保育園に入れなかったことはその親に何か落ち度があったのでしょうか。そんなことはありません。それなら保育料の不公平を是正すべきです。

 

 

 

 

 

 

 

 

認可保育園が足りていない状況があるのですから、子どもたちの“保育を受ける権利”を守るためにも認可外保育園への支援、保護者への支援は必要です! 陳情の採択を求めての討論です。結果は不採択でした。
以下、全文です。


30第54号
大田区認可外保育園に通う保護者に保育料補助を求める陳情の採択を求める立場から討論いたします。

この陳情は、認可外保育園に子どもを預ける親に保育料の補助を出して、認可保育園に通うことのできた園児との公平性を求める陳情です。

大田区は待機児対策のために保育園の増設に務めており、23区中、待機児数の減数率はトップとのことで評価いたしますが、それでもまだ全ての希望する人が保育園を利用するには至っていない状況です。

認可外保育園は、この認可保育園に入れなかった人の受け皿になってくれているわけです。年度途中に復職する方や自営業のため、認可保育園にはいるためのポイント(保育園利用調整基準指数)が低かった人、また求職中のため、やはりポイントが少なかった人、フルタイムではなくパート勤務のためにポイントが少なくて認可保育園に入れない人もいます。

大田区の定めたポイントは認可保育園が足りなくてやむを得ず必要度を想定する中で便宜上行政側が決めた点数であり、その点数に満たなかったからと言って、必ずしも必要度が低いわけではなく、何か落ち度があるわけではありません。ですから保育園に入れないから就職できない、結果、経済的に追い込まれて、そのストレスから児童虐待がおきるなどということが決してあってはならないことです。

高齢化が進む中で税金も社会保険料も引き上げられてきていますが、まじめに納税にも協力してきたのに、ここに来て保育園に入りたいのに保育園を使わせてもらえない、ということには大きな不公平が生じているのです。

大田区が保育園を用意できなかったので、認可外保育園がその分の保育を担ってくれているとすると、大田区はその認可外保育園の保育の質を担保するためにどうすればよいか真摯に考えるべきではないでしょうか。その保育を監督する、運営を補助する、また落ち度のないのに認可保育園に入れなかった人に対しては認可保育園との大きな開きのある保育料の負担を大田区が補助するのが筋ではないでしょうか。

また認可保育園に入る前に認可外保育園において保育を受けることが保育園利用調整基準指数加点対象となっているわけなので、その存在の必要性を大田区は認識しているといえるのです。
平成24年に成立した子ども・子育て新システムのめざす社会は、

1.すべての子どもへの良質な成育環境を保障し、子どもを大切にする社会
2.出産・子育て・就労の希望がかなう社会
3.仕事と家庭の両立支援で、充実した生活ができる社会
4.新しい雇用の創出と、女性の就業促進で活力ある社会

であり、子どもは全て良質な保育を受ける権利を有する、といいかえることができます。子どもの最善の利益を考えるなら、大田区は認可外保育園との連携・協力体制も作るべきで、子どもの成長する権利が守られているかどうか、安全性が担保されているかどうか、など点検や心配りもするべきです。

今、国は幼児教育保育無償化への動きを示しており、認可外保育への補助もその想定の中には入っていると思われますが、それを踏まえてもこの陳情で示されている補助額は保育料の実際や他自治体の例を見ても妥当なものです。国が示した補助との差額を埋めるなどして、基本的に必要な社会保障が充足していないという現実の中、最大限、子どもの成育環境を整えるために認可外保育園の質の担保のためにも保護者に保育料補助を求める陳情に採択を求めるものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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