“一時保育は地域に開かれた窓” 特定非営利法人 ピッピ・親子サポートネット 訪問記・その1

2019年7月3日 23時15分 | カテゴリー: 女性, 子ども, 子育て支援, 市民活動

子どもの育つ権利が保障され、喜びを持って子育てを楽しめるコミュニティ作り

地域での子育て応援はどうあるべきかを学びたいと考え、6月25日、横浜市の青葉区に「NPO法人ピッピ・親子サポートネット」を訪ねました。まず「一時保育」についてのご報告です。

 

子育て支援は、待機児対策だけではない
一時保育の重要性“一時保育は地域に開かれた窓”

 

なぜ一時保育が重要か

法人設立に先がけて2000年、青葉区でワーカーズが「こどもミニデイサービス」を開設。
「困ったらいつでも来てね」と、“働いていてもいなくても”子どもを預けることができる機能が重要と考えてのこと。一時保育では母親との距離が近く、話しやすく、苦しそうな人には寄り添って声をかけられる。多くの母親が子どもと触れ合った経験がなく、頼る人のいない環境では子育てに迷い、戸惑うのは当然。だからこそ、働いていてもいなくても子どもを預けることのできる「一時保育」は重要であると捉える。
また母親が精神疾患を持っているなど、困難事例を発見することもある。

実態調査をすると一時保育を利用する人の半数以上が非定型な働き方(週2~3日)をしていることがわかり、待機児対策のためにも横浜市に一時保育の必要性を訴え、制度提案をする。やがて市が、乳幼児一時預かり事業を開始し、生後57日から就学前まで、子ども一人につき、月120時間まで、1時間300円で利用できるようになった。また、「親と子のつどいの広場」でも一時預かりの併設が可能となり、認可外一時預かり事業が市内23か所に広がる。

横浜市乳幼児一時預かり事業

 

 

 

 

 

 

 

一時保育はなぜ必要か

 

 

 

 

 

 

 

一時保育の部屋

 

 

 

 

 

 

 

一時保育に来ている子どもたち、お散歩にでかけるところ

 

 

 

 

 

 

 

一時保育の実績(横浜市)

 

 

課題

ピッピ・親子サポートネットのめざす一時保育は、一人一人に寄り添い、個性を大切にする保育。就労、リフレッシュ、緊急などの理由や障がいの有無や国籍も問わないし、配慮が必要な子どもに対しては丁寧に対応していきたい。しかし丁寧に対応するする体制をとると、定員まで預かることが難しくなる。制度が整った一方で、制度に乗る難しさも感じているとのこと。
報告は以上です。

 

大田区で、めざしたいこと

ピッピ・親子サポートネットの活動からは、子どもとその家庭に寄り添いながら、ニーズを的確に捉え、制度提案に至った筋道に大いに学ばされました。市民事業の在り方とその可能性を感じました。特に一時保育は、待機児対策の陰に隠れがちですが、問題が大きくなる前の「予防」の機能としても重要であると改めて感じました。
大田区の一時保育は、現在、キッズなルーム大森、キッズなルーム六郷、保育室サン御園、萩中児童館の4か所で実施されており、いずれも月~土曜日、9時~午後6時。生後5か月から就学前まで、1時間900円という利用料金です。
料金においても、実施場所の少なさにおいても、子育て家庭のニーズに対応しているとはいえません。いくつかの保育園でも実施されていますが「空きがあったら」ということなので、使いにくいですね。これまでも「一時保育」の拡充についての提案はしてきていますが、一時保育の拡充を含む、安心して子育てのできる環境を求めていきたいと思います。