議員が障害者であること、車イスユーザーであることー《1》

2019年7月29日 10時14分 | カテゴリー: 活動報告, 障害者福祉, 高齢者福祉

だれにとっても優しい社会につながるように ~建物編~

 

参議院選挙の結果、れいわ新選組の舩後靖彦さん(筋萎縮性側索硬化症《ALS》患者)と木村英子さん(脳性マヒ、重度心身障害者)が当選され、国会議員になられたことは画期的なことだと思います。だれもが暮らしやすい優しい社会をめざすためには多様な立場の人の視点が政治に活かされることが必要だからです。

私もこの半年、車イスでの議員活動の中で、それまで全く気がつかなかったことに気がつかされました。車イスの方はこんなにご苦労されていたのだ、と初めて知って申し訳なく思うことが多々ありました。やはり当事者でないとわからないことがあるのです。
議場においては車イスが移動しやすいように議会事務局には配慮をいただき、議員仲間にはさまざま協力をいただいたことを感謝いたします。
一つの例ですが、この間、車イスで経験した議会、また区庁舎について気が付いたことを、(勝手ながら)、車イスユーザーの視点から記します。

 

議場の床

議場の絨毯は毛足が長く高級感がありますが、車イスにとっては、車輪がめり込み走りにくいのです。(議場の贅沢なしつらえが、権力の座についたと錯覚させ、傲慢になることを予防するためにも)簡素な床がよいのかもしれません。

 

演台への段差

演台に上がるときの数段は、スロープに替えてもらいました。おかげで演台まで進むことができ、私の場合はその場で立って発言できましたが、車イスにすわったまま、発言する場合は演台を低くしなければならないでしょう。

 

 

 

 

 

 

演台にいくためのスロープ

 

議席につく

私の場合はコンパクトな車イスなのでちょうど席にすっぽり治まりましたが、リクライニング型の車イスだと議席と議席の隙間をとる必要があり、特別な配慮が必要でしょう。

 

 

 

 

 

 

すっぽり収まる車イス(私の場合)

 

採決

大田区議会は起立による採決です。私は立つことができたのでだいじょうぶでしたが、立てない議員がいる場合は挙手か、押しボタンにするなど工夫が必要でしょう。

 

エレベーター

・ボタン
本庁舎中央には6台のエレベーターがありますが、奥の2台は車イス対応で低い位置に降りる階を押すボタンがついています。しかし手前の4台は高い位置についているので手が届きにくい状況です。乗り合わせた人に○階を押してください、とお願いするのですが、自分一人の時は困ります。

・扉の閉まるスピード
乗ろうと思っても、降りる人が出るとすぐに「扉がしまります」とのアナウンス。歩く人のように早くは進めないので、いつも乗り込めるかどうか、挟まれないかとハラハラします。気がついた人が扉を抑えてくれることも多いのですが、先日、都庁で「このエレベーターは開閉がゆっくりです」という表示のあるエレベーターを見つけました。こういう配慮があるとよいと思いました。

 

屋根のある車寄せ

タクシーで登庁した場合、タクシーから車イスを降ろすのに少し時間がかかるので、屋根のある車寄せがないと濡れてしまいます。地下の駐車場を使えばよいのですが、駐車場が混んでいる場合もあるので、屋根のある車寄せがあるのが理想です。

 


一方、傍聴席はどうでしょう。車イスユーザーも入りやすい設計になっているでしょうか。
課題は多くあります。議員に限らず、どなたでも、どんな障害があっても積極的に外に出て、気がついたことを発信していきましょう。合理的配慮はどこまでどのようにできるのか、共に考えていくことが、次に続く人の利益になるのだと思います。

「子どもはかつてのあなたの姿です。高齢者はいつかのあなたの姿です。ALSという病はもしかしたら、そうだったかも知れないもう一人のあなたの姿です」

一般社団法人日本ALS協会のパンフレットより
★ALS:筋委縮性側弯硬化症