議員が障害者であること、車イスユーザーであること―《2》

2019年7月31日 23時12分 | カテゴリー: 政治, 障害者福祉, 高齢者福祉

だれにとっても優しい社会につながるように ~道路編~

 

参議院選挙の結果、れいわ新選組の舩後靖彦さん(筋萎縮性側索硬化症⦅ALS⦆患者)と木村英子さん(脳性マヒ、重度心身障害者)が当選され、国会議員になられたことは画期的なことだと思います。だれもが暮らしやすい優しい社会をめざすためには多様な立場の人の視点が政治に活かされることが必要だからです。ユニバーサルデザインの観点からの道路設計はぜひとも必要です。

私もこの半年、車イスでの生活の中で、気づかされたことが多くありましたが、特に道路の歩行のしづらさには閉口しました。やはり当事者になってみないとわからないものです。

だれもが活躍のできる社会、障害者の社会参加はもっと進められるべきですが、家から職場やコミュニティの場に行くにしても安心して走行できる道は非常に重要です。

 

歩道の傾斜の危険性

国道1号線の歩道を進んでいると、ところどころ、道路に向かって傾斜(切り下げ)しているところがあります。主に横断歩道に向かうところです。激しい傾斜は、電動車イスでさえ、コントロールを失って道路に転がり落ちそうになるので、車イスを押している人やベビーカーでも相当な苦労や危険性があるにちがいありません。国土交通省に聞いたところ、このような横断勾配は基準が2%だそうですが、国道1号線の池上警察の交差点のところは12.5%もありました。なんのための基準なのか、基準を守るための調査はどのようにしていて、それには不備がないのかなど疑問がわきます。訴えたところ、改善計画を立ててくれることになりましたが、日常的に意見を集約する体制が必要です。

 

 

 

 

 

 

 

歩道の傾斜

 

めざすべきは安全性と快適性、危険個所をしっかり受け止める体制を

また問題は、危険な道路個所があっても、多くの人はどこに訴えればよいのかわからないことです。私も初めは、大田区の都市基盤課に訴えましたが、「国道は国の管轄だから国土交通省に言うように」といわれました。確かに道路は区道、都道、国道と管轄がわかれていますが、どれがどれなのかはすぐにはわかりません。管轄がどこであっても、区内の道路であれば、それを把握することも区の役目と捉えてもよいのではないでしょうか。場合によっては聴き取って、都や国につなぐことも必要ではないでしょうか。めざすべきは、だれもが安全に快適に暮らしていけること。その目的のためにスピーディーな解決がされるべきで、相談を受けた職員には“総合相談窓口”の心意気を持っていてほしいと願うのです。

 

歩道はだれのためにあるのか。当事者の声を聴く

歩道の真ん中に電柱、歩道の真ん中にゴミ。
ガタガタのはめ込みブロック、段差や亀裂のあるアスファルト。車イスの走行に支障があるだけではなく、杖が引っかかることや高齢者がつまずいてころぶ危険性のある歩道が散見されます。道路整備に際してのユニバーサルデザインの観点はまだ十分とはいえません。当事者を含めた点検と設計に際しての意見聴取が欠かせないのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

歩道の真ん中に電柱が並ぶ

 

 

 

 

 

 

 

歩道の真ん中にゴミ

 

グレーチング

建物の入口にはよく雨水を下に落とすための「グレーチング」がありますが、この隙間に車イスの車輪がすっぽりはまってしまうことがあります。隙間の向きを横にするか、車イスの車輪を太くするか一工夫が必要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グレーチング

 


 

道路は、生活の中の動脈のようなもの。安定して流れていくことで生活が回っていきます。車が我が物顔で占領することなく、自転車も歩行者も、車イスもベビーカーも安心して走行できる道路を設計していかなければなりません。高齢化が進む中で一休みできるベンチもところどころに必要でしょう。多様な立場の人からの意見を集約してユニバーサルデザインの観点からまちづくりをしていくことがますます大事な時代です。