支えあうまちに “福祉「で」まちづくり・キーワードは「参加」と「労働」”

2019年8月14日 08時12分 | カテゴリー: 地域づくり, 産業

7月30日、区議会超党派の勉強会で上林陽治さん(地方自治総合研究所)のお話をお聞きしました。複雑化している社会課題をどう解決していくか、行政サービスの在り方など多くのヒントをいただきました。

たとえば、「ひきこもり」の問題、行政はアウトリーチが苦手なので実態を把握することからして困難です。15~39歳の若年ひきこもりが54万人(2015年内閣府)、40~64歳の中高年者が61万人(2018年内閣府)と、今や、人口の1%だといわれています。また生活苦で住宅を追われる日に起こった銚子市母子無理心中(2014年9月24日)では、母親はいくつもの行政との接点をもっていたにも関わらず、行政サービスにはつながらずに救うことができませんでした。

さまざまな事例が紹介されましたが、“行政が一歩踏み込む”、“おせっかいをする”、“相談窓口のワンストップ化ではなく、専門性を活用しながら、つないでいく”など、福祉的なまちづくりのキーワードは示唆に富んでいました。

 

「職務以外のことを認識する」 秋田県藤里町社協

秋田県藤里町の社協の取り組みには、「参加」「労働」が人にとっていかに大事なものかを教えられました。支援といいながら、ただ与えられるだけでは人は満足しない、共に働く、共に生きる、共にまちをつくる実感が持てる“自尊感情”を大事にした施策が必要なのだと教えられます。

〔例〕ヘルパーさんの報告から“介護者にはひきこもりの息子がいる”ということが判明。調査をすると3000人強の人口の町で113人の「ひきこもり」を発見。対策として楽しいイベントを開催するが人は集まらず、“社協の職員を募集する”とたくさんの応募があった。ひきこもり対策事業を“労働を通じた自尊感情の回復”とする。福祉の拠点「こみっと」開設し、お食事処ではうどん打ち・白神まいたけキッシュ製造などの就労を体験。結果、80人が家から外に出て働くようになる。

 

【参考】

「『藤里方式』が止まらない~弱小社協が始めたひきこもり支援が日本を変える可能性?~」菊池まゆみ著(萌書房)

「藤里方式」が止まらない (市民力ライブラリー)

 


 

人と接するときに感性のアンテナを高くして、その人の“困りごと”を感知する。必要な行政サービスにつないでいく、地域共生社会を創っていく。人間らしい感性や想像力を発揮しながらの仕事は本来はやりがいがあり、おもしろいに違いない。温かなまちづくりは“人にとっての幸せ”を考えることから始まると教えられます。
また超党派の議員で目指すべきものを共有できたことは、これからの政策提案の土台ともなり、今後の活動への大きなモチベーションとなりました。