議会報告③

遊び場、小学生の放課後の居場所は十分?

学校施設を使った学童保育と
 だれでも遊びにこられる体制がつくれないか

遊ぶ環境は、施設によりかなり違いがあります。「子ども家庭部」を通して調査したところ、児童館・子どもの家は室内遊び中心のところがほとんどで、フレンドリー・おおたっこひろばは日常的に校庭を使えて、外あそびの割合が多いという報告でした。
児童館で行われている学童保育事業には空間的制約があり、子どもが十分、のびのびとすごせているとはいえません。

アンケートによると、預けたい施設に関しては、フレンドリーやおおたっこひろばのように学校に付随した施設を希望する人が多いことがわかりました。移動が心配なので、学校内なら安心というのが、大きな理由ですが、体を動かして遊んでほしい、広々としたところで遊ばせたい、という願いも同様にあります。

私は、先日、2つの学校のフレンドリーを見学してきました。晴れていたので、鬼ごっこや長縄など、外遊びがなされていましたが、全員で遊び、帰る時間が近づくと全員で部屋に戻っていきました。そのときの職員の話によると、「スタッフが少ないので、子どもを分散させるわけにはいかない。全員外あそびか、全員中で過ごすかにしています」と話していました。

広々とした校庭で元気に遊べることは幸いなことかもしれませんが、子どもによっては、静かに本を読みたい、ゆっくり休みたいときもあるかもしれません。第2の家庭ともいえる学童保育で、大人の都合によって、全員同じ場所で過ごさなくてはならない、あるいは、同じ活動を強いられるとしたら、子どもは窮屈ではないでしょうか。学校で緊張して過ごしてきた子どもにとっては、学童保育がほっとできる「居場所」になっているのかが気になるところです。親の希望にフレンドリーが多いからといって、現状のフレンドリーが、子どもたちにとって、心地よいものであるかどうかは、検証する必要があるでしょう。フレンドリーは学童以外の子どもとの接触がないところも欠点といえるかもしれません。

アンケートでも、学童以外の子どもとの自由な交流を希望する声が少なくありません。学童保育だけを行うことで、地域の子どもを分断することになるのは懸念されるところです。その点では、児童館は学童保育の子どもも一般来館の子どもも入り混じってすごせているという利点があるのです。

学童保育以外の子どもにとって放課後、安心して遊べる場所がないことは昨今の大きな問題です。特に、公園は、サッカーなど子どもが好きなボール遊びが禁止されています。

そこで、学校施設を使った全児童対応と学童保育の合体が実現できないか、と思います。身体を使って思う存分遊ぶことができる、けれども気持ちを休めることのできるスペースも時間もある。そして学童以外の子どもとも自由に遊ぶことができる、そのような学童保育の場、そして一般の子どもにとっての遊び場として、学校施設を開放していただくことを要望いたします。

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