やっぱりいいな、日本の「もったいない文化」 制服のリサイクル・六郷中学校の場合
1年で10センチ以上も伸びたので、ズボンを買いました!
●新入生はもちろん、在校生にもお役立ち
区立六郷中学校の「リサイクル販売」をのぞいてみました。一部屋に深緑色の男女別の制服、アイボリーのシャツ、茶色のベスト、運動着、スクールバック・シューズが並んでいます。
運動着
ブレザー
年に2回、12月の新入生説明会の時と、7月の学校公開日に制服のリサイクル販売が開催されます。新入生にとっては、制服など学校生活に必要なもの全部揃え るとかなりの額になるそうで、リサイクルで手に入れられることは大きな助けになっているそうです。また、在校生にとっても急激に身長の伸びる中学時期です から、2本目のズボン等が必要になって求める人も多くあるそうです。
3年生が試験に行く前に、きれいなものを揃えたいとリサイクルで購入する場合も。というようにけっこう需要があるようです。
●運営はママたちの才覚で
担っているのは、PTAの方々。クリーニング済のものを回収して、しばらく保管、値札をつけて、ハンガーにかけて、釣銭を用意し、販売する、という一連の流れ がリサイクルの伝統として、6年以上も引き継がれています。今回は状態に応じての値段にしたそうで、スーツは500円のものもありましたが、ほとんどが 100円でした。まだまだ十分に着られるような状態の物ばかり、あっという間に売れていきました。
案内(校内のところどころに貼ってあります)
この収益はPTAの活動費になるそうで、“結局は子どもに還元されていくのですよ”、とは、担当者の言葉でした。
●ものを大事にする文化
破れたジャージなどは、きざんで、かけはぎなどに使えるように小布にして、ご自由にどうぞ、というコーナーになっていました。日本の「もったいない文化」、 やっぱりいいですね。仕立ての良いものだからこそ、長く使っていけるということ、つまりはきちんとした仕事をする人がいるからこそ、長く着心地よく着られ るということ、そしてそれをきちんとつないでくれるPTAの方々がいるということ。
日本っていい国だな、と思ったひとときでした。
無料コーナー(ボタンとエンブレムと小布)
主婦の知恵も生かされて、循環型の社会の一隅を照らしています。
保管する場所を学校が提供してくださるなど、学校側の柔軟な協力体制があってこそのリサイクル事業だということもわかりました。
このリサイクル販売コーナー、わいわいがやがやと品定めしながら、穏やかに情報交換もできている楽しいひとときに御見受けいたしました。六郷中学校の素敵な伝統を知ったことでハッピーになれた一日、六郷中学校のPTAのみなさまに感謝!