世界へ~大田の町工場の力 地域産業委員会 視察報告
4月28日は、地域産業委員会の視察がありました。
大田区の公用車の一台は水素自動車。
CO₂を排出しない低公害車は今、注目されています。
水素自動車の公用車
そこで、水素自動車に関わる施設・会社をお訪ねしました。
「イワタニ水素ステーション 東京池上」とそのステーションと水素自動車の部品を作っている「日東工器株式会社」です。
●イワタニ水素ステーション(池上8丁目)・岩谷産業株式会社
この水素ステーションはセブンイレブン併設です。水素という燃料をどのように充填するのか、その仕組みを教えていただきました。タンクには液化水素が車400台分ほど-40℃で貯蔵されていて、車に充填する時には、気化、圧縮して充填します。
イワタニ水素ステーション
イオニックコンプレッサー(ドイツ・リンデ社・液化水素の圧縮機)
イ ワタニは、1945年代設立の会社で、LPガス、カセットコンロを中心としたエネルギー事業と水素などの産業ガス事業を基幹としています。循環型の社会の 実現に、クリーンエネルギーとして大きな可能性のある水素。1台の車に要する水素は、5㎏(50Nm³/h)で、1㎏が1,100円なので、ガソリン車並の費用で走れるそうですが、水素自動車の普及はまだこれからのようです。
●日東工器株式会社(仲池上2丁目)
創 業は1956年。創業者の遠祖はその100年前から刀鍛冶、蔵用大型錠前などを制作、明治大正にかけて、脱穀機、前輪駆動式自転車など、特許製品を生み出 してきていました。現在は、カプラ、機械工具、浄化槽用ポンプ、リニア駆動ポンプなどが主力製品になっています。カプラというのは、ワンタッチでつない で、はずすことのできるエア配管で、自動車製造や修理工場で、ニーズの高いものです。
日東工器の製品・カプラの数々
水素自動車MIRAIには高圧水素を充填する機器の接続部に「高圧水素充填用カプラ」が採用されています。
日東工器のルーツ
時代を見据えた研究開発で、技術を世界的なものにまで高めてきた陰には、このような企業理念が生きているからなのかな、と感じた視察でした。
水素自動車・燃料の充填口
充填の練習