今、福島原発事故の放射能被害については、口にしないまでもみんなの心に重くのしかかっている心配な関心事であるのに、なんと、国は、「患者調査」から「福島」を除外しているというのです。
え、まさか!チェルノブイリなら「強制避難区域」に値するところなのに。
で、国に「なぜ?」と問うた人に対して、国は、「復興を優先するため、被災した地域については今回の調査からはずした」と答えたというのです。わけがわかりません。
まさか、と思っていたら、厚生労働省の文書も紹介されていて、やはり本当にありました。今回の「患者調査」からは福島県全域と宮城県の一部が除外されていることが確認できる文章が。
「原発を輸出する」にあたり、「原発を稼働する」にあたり、被害を受けた人の「本当のこと」がわかったら、まずいというのでしょうか。この期におよんで、原発の危険性を隠さなければならないのでしょうか。
そういえば、広島・長崎の原爆に関して、当時、医者がこれを研究することは禁じられたと聞きました。これは、当時敗戦国の日本は、アメリカ軍の命令(原爆が軍事機密だから)に従わざるを得なかったためとか。
今また、とても大事な情報が隠されようとしているのですね。
昨日は、「東電福島原発事故と原子力公害〜原発事故被害 責任は誰がとる?」という講演会に行ってきました。講師は、国学院大学・市民エネルギー研究所の菅井益郎先生。先生は、公害の歴史が専門とのこと。日本の公害は、ずっと国家と企業の癒着・利権構造が元凶。・・・これに今はマスコミも司法も大学も、加わっている・・・例えば、司法。
東電も東電なら、東京地裁も東京地裁
福島のゴルフ場が原発事故の影響で営業休止に追い込まれたことで、訴訟を起こすと、なんと東電が主張した言い分は「東京電力福島第一原発から飛散し、落下した放射能物質は東京電力のものではなく、土地所有者のものである」。しかも東京地裁も「除染は国や自治体」の役割として、東電への「除染」に関する請求を退けたのというのです。
なんてことでしょう。
菅井先生の言葉です、「政界・財界を動かすには、国民が立ち上がらないとならない。福島を足尾・水俣の二の舞にしてはいけない!」と。
やっぱり「都民投票」がんばらねば!
この国の方向性を決めるのは私たちです。