議員報酬のアップ、なぜこの時期に? 第4回大田区議会定例会が開かれています

11月27日~12月8日の期間、第4回大田区議会定例会が開かれています。様々な議案が出されていますが、賛成できないものももちろんあります。
議員報酬のアップには賛成できませんでした。月1,000円のアップですが、この時期になぜ?と思いました。

定例会や委員会に出席するたびに支給される「費用弁償、2,000円」もそもそも議員は議会に出るのが仕事なのに、本給以外にこれが支給されることに違和感を覚えていますが、今度は昇給です。

町工場は息も絶え絶え、ある年金暮らしの人は、買物するお金がないから家にこもっていると、言っていました。どこかで、大企業の業績がよくなったと聞きますが、その恩恵はまったく見えていません。

アベノミクスは高所得者と大企業のためにあるのでしょうか。(少なくとも今は)税の再分配機能はうまくいっていません。仕組みを改善すべき政治家や行政がもっと真剣に取り組まないと、ますます格差は広がり、生活不安は消費を落ち込ますことでしょう。

自分たちの報酬を上げていただくとしたら、もっと対策を講じ、少なくとも、区民生活によい兆しが見えてからではないでしょうか。

反対討論の内容を以下にご紹介します。


第88号議案大田区長等の給料等に関する条例の一部を改正する条例、第89号議案大田区監査委員の給与等に関する条例の一部を改正する 条例、第91号議案大田区教育委員会教育長の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する条例の一部を改正する条例、第92号議案大田区議会議員の議員報酬、 費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例に反対の立場で討論いたします

これらは、区長、副区長、監査委員、教育長、議員の報酬を引き上げるための条例改正です。

第90号議案の職員の報酬の引き上げについては、官民格差を是正するものであり、景気回復に寄与するものとして、賛成いたしますが、特別職については、次の理由により反対いたします。

区内では住民税、国民健康保険料、国民年金保険料の滞納の増加にみるように、生活が苦しい人が増えていることがわかります。非正規労働、低賃金、失業により生活保護受給にいたる一歩手前の生活困窮者や本来なら生活保護を受給すべきなのに申請にいたっていない人も少なくないという話は、民生委員の報告会でも報告されていたところです。

店を閉じる商店、廃業する工場、少ない基礎年金だけでカツカツの生活をしている人たちのことが心配です。

株価が上がり、大企業は利益を得ても、内需が活性化しはじめたわけではなく、区内中小企業やそこで働く人は今だ、厳しい生活を強いられています。

税 は、富の再分配機能を担うはずであるのに、公平な仕組みになっておらず、社会保障制度においても、安定した生活、また労働環境を守るための仕組みがうまく 機能してはおらず、格差が拡大し続けています。少子高齢化で、生産年齢が落ち込む中、どのように持続可能な支え合える仕組みを整備していくのか、国家的に も、また自治体においても早急に取り組むべき、大きな課題です。

このように現時点では、私たちは住民福祉の向上に責任を持つものとして、区民への奉仕という志を持つものとして、区民生活の安定をはかることやものづくりの力が衰えることをくいとめることにまずは邁進し、中小企業の賃金が向上し、区民全体の生活が豊かになったと実感されてから、最後に特別職の報酬の引き上げをさせていただくべきだと考え、反対討論といたします。

 

 

 

 

※写真は決算特別委員会で質問に立った時のものです