松葉のダイオキシン調査を知っていますか
16日、「松葉のダイオキシン調査 2016・3スタート集会」に参加し、株式会社環境総合研究所の池田こみち先生の講演をお聞きしました。講演の要旨をお伝えいたします。
日本は、世界一のダイオキシン排出国
清 掃工場のゴミ焼却から排出されるダイオキシンをはじめとする有害物質は、見えない、匂わないけれど、私たちの環境に大きな影響を及ぼしています。今、世界 は「ゼロ・ウエイスト」― 無駄をなくし、ゴミを減らす、結果、焼却施設をなくす― という流れになってきています。世界との比較では、焼却炉の数は日本がダントツ1位で、 1,900個。アメリカが168個、カナダは17個です。(1990年代)。アメリカはベトナム戦争の経験からダイオキシンの怖さを知っているので、ゴミ の焼却をなくそうという市民活動が活発なのだそうです。
しかし、日本はといえば、“ゴミはどんどん燃やそう”と世界の流れに逆行、世界一のダイオキシン排出国となってしまっています。
焼却工場が林立している東京
東 京は特に焼却工場が林立しています。環境のために、子どもたちの健康のために、ゴミの問題を自分の問題として考えることが必要です。これから向かう方向 は、徹底した資源化、生産者の責任の制度化、行政への参加と監視です。莫大な公費を費やすゴミ焼却工場、その点でも少しでも減らしていけるように意識を持 ち続けたいと思います。
松葉のダイオキシン調査とは
松葉(クロマツ)がその体内に取り込んだダイオキシンを調査し、地域の平均濃度を調べ、特定発生源の影響を調べていきます。得られた複数のデータから地域全体の面データとして、汚染状況が把握できるのです。
そして、この調査の意義深いところは、行政任せにしない、市民の力で調査すること。松葉の採取と調査のためのカンパ、報告書作りと公開、と全て市民の力で行われています。2007年から3年ごとに行われており、空気が年を追うごとに汚れてきていることがわかっています。
さて、来年3月に松葉の第5回目のダイオキシン調査が行われます。ご関心のある方は、23区南生活クラブ生協(03-3426-9914)、松葉で環境を考える会担当にお問い合わせください。
松葉のダイオキシン調査スタート集会・池田こみち先生と