『幼稚園選びにまよったら』 大田区の幼稚園情報誌

来年、幼稚園への入園を考えている保護者にとっては、そろそろどこの幼稚園にしようか、悩む時期になってきたのではないでしょうか。プレに参加しようか、 どうしようか。遠くでもバスがあるからいいか、それとも歩いていける近くの幼稚園がいいか。3年保育でなくて2年保育にしようか・・・悩みすぎて眠れない ことも・・・という話も聞きます。

28日は、これから幼稚園を選ぼうとしているママたちの集まりに参加してきました。そこでお話ししたことをまとめたので、ご報告いたします。

幼稚園情報誌「幼稚園選びにまよったら」を知っていますか

私は、1997年に初めて「幼稚園を考える」という大田区の幼稚園情報誌を作りました。
その後「幼稚園選びにまよったら」という名前に代わりましたが、情報誌としてはもう今年で8冊目になります。一番初めは、私が一人で作りましたが、少しずつ仲間ができて、現在は、「O☆Kマム」 というママたちのグループが制作しています。途中、「おおたde子育て」というグループが作ってくれたこともありました。はじめはたった11園の協力しか ありませんでしたが、「おおたde子育て」の時から、全園が協力してくださるようになりました。現在は区内48園と保育園の情報が掲載されています。

私自身は幼稚園で働いてきた経験を基にということがありますが、他のママたちは、自分の経験を活かして、後輩のママたちの幼稚園選びにエールを送るという気持ちで制作しています。

【冊子のコンセプト】
自分の子どもの成長にとって何が大切かを考える
それぞれの幼稚園がどんな教育方針を持っているのかを知る
さまざまな親たちの経験談を聞いて、自分なりの価値観を持つ
そしてその材料を提供するのが「幼稚園えらびにまよったら」なのです。

安易なランキングではありません。いっしょにじっくり考えて、悩みましょう、というスタンツです。ぜひお手にとってご覧ください。今回のvol8の編集には私は加わってはいませんが、メンバーが心を込めて作りました。

⇒購入方法についてはこちら

さて、以下は、今、私自身の考える幼稚園選びのポイントです。

幼稚園選びのポイント
1. 子どもたちが生き生きと遊んでいるか
2. 温かい受容的な保育者たちか
3. 子ども一人一人を尊重し、個々の体験を重視しているか

1について
子 どもには“自ら育とう”、という大きなエネルギーがあります。初めての集団生活で、お友だちと遊ぶ中で、さまざまな経験をし、喜んだり、驚いたり・・・砂 場で穴を掘ったり、山を創ることだって、大いに子どもの五感を鍛えているでしょう。“やってみたい”“知りたい”という意欲が十分満たされると次々また新 たな挑戦をしていくのが子どもです。のびのびと成長し、感性豊かに育つことができるように、子どものエネルギーや意欲が十分に発揮できるように、夢中に なって遊べる時間と空間があるかどうか、小手先の勉強ではなく、根っこの部分、“意欲を育む”ことを大事にしている幼稚園を選びたいものです。“受け身の 子どもではなく、主体的に考え、行動できる子どもに”なってほしいですね。

2について

子 どもが存分に力を発揮して遊ぶには、子どもを温かく、受容的に見守る保育者のまなざしは欠かせません。子どもを認め、ほめることが、子どもの自信や次の意 欲につながるのです。乳幼児期の自己肯定感、安定感は、心の成長の大きな原動力になります。たとえば、子どもが「見て見て」といって描いてきた絵を両手で 受け取って、楽しそうに見る保育者の下では子どもがどんどん絵を描きます。一方、片手で受け取って、そっけなく接する保育者の下では・・・。子どもの心を しっかり受けとめ、温かく寄り添う保育者たちであってほしいですね。

3について
保 育者が行事をうまくこなすことに追われて、子ども一人一人をしっかり見られないようでは困ります。日常の遊びの中での一つ一つの体験が子どもにとっては、 大きな学習です。失敗もけんかも。そこから人との関わり方を学び、立ち直り方を学ぶのです。体験的な活動から子どもが学ぶチャンスを得ているかどうか、見 極めることが大切です。ただ単にプログラムをこなす生活ではなく、本物の体験から、たくましい心を持つ、人の気持ちに共感できる子どもになってほしいです ね。

夫婦の価値観の共有を

幼稚園選びは、夫婦で価値観を共有するチャンスになるのではないでしょうか。
たとえば、“子どもに、将来どんな人になってほしいか”
そんな視点から、幼稚園選びをすることも大事だと思います。

ある夫婦の考え
ママは、整然と美しい保育室で、きちんとすわって勉強のような活動をしている幼稚園をいいと思ったそうです。しかし、パパは、なんだか雑然としているけれども、子どもたちがどろんこで全身で遊んでいる幼稚園をいいと思ったそうです。

パパの考え・・・子どもの頃は、けんかしたり、助け合ったり、厳しい世界もあった。思いっきり遊んで、いろいろな体験をしたことが、社会に出てから役に立っている。管理的ではなく、子どもの世界が大事にされている方がいい。

パパの意見になるほど、と思ったママ。どろんこの幼稚園を選び、のびのびと遊んですごした幼稚園生活。悔いはなかったそうです。

今 日の話し合いでも、様々な観点からの幼稚園の見方があることがわかりました。先輩ママたちからは、こんな経験談が。「兄弟それぞれ、性格が違ったから、個 性に合った幼稚園を選んだ」とか、「小さいうちは、まずきれいな日本語に接することが大事だと思うから、英語の授業のない幼稚園を選んだ」とか。なるほ ど、なるほど・・・・

というわけで、やっぱりいっぱい悩みましょう。

慎重すぎるということはないと思います。学校を選ぶことはなかなかできませんが、幼稚園は親が選んであげられる数少ない、大きなプレゼントとなるのですから。

 

 

 

 

 

 

懇談会「幼稚園選びに迷ったら」