公園はだれのため?何のため? 公園に禁止事項が増える! “他人の迷惑となるような行為”って?
3月25日、36日間におよぶ第一回定例会、予算特別委員会が終わりました。
100を超す議案についての審議がなされましたが、“これはおかしい、賛成できない”というものも多くありました。公園条例の改正案、児童遊園の改正案も賛成できないものの一つでした。
残念ながら、この議案に反対したのは、緑の党、フェアな民主主義、生活者ネットワークの3人だけでしたので、改正案が通ってしまいました。公園のあり方はもっともっと開かれた場で議論していくべきです。
反対討論をしたので、そのままを以下に、ご紹介します。
第62号、大田区立公園条例の一部を改正する条例と第64号議案、大田区立児童遊園条例の一部を改正する条例に反対の立場で討論いたします。
公園利用における禁止行為について、「危険のおそれのある行為又は他人の迷惑となるような行為をすること」が付け加えられています。
区 内の公園には、たくさんの禁止事項の看板が貼られており、小さな子どもを持ったお母さんたちは元気な子どもを遊ばせるにあたり、委縮してしまうという話を 聞きます。「ボール遊びはだめ」「大きな声はだめ」「木登りはだめ」。確かに区には、クレームが入り、クレーム対応のために禁止事項ができるのでしょう し、様々な意見の区民がいることは確かです。しかし、禁止事項を見るにつけ、子育てしづらい、子育てを応援されていない社会だと悲しさを感じるお母さんた ちも少なくないのです。声を出した人の意見だけが通ってしまうことは問題です。
今回、「他人の迷惑となるような行為をすること」という禁止事項を付け加えることによって、捉え方の違いによって、ありとあらゆることが迷惑ととらえられる可能性があります。
おおた未来プランでは、「のびのびと成長する子どもを見守ります」という施策があり、子どもの権利の確保が施策の体系の筆頭に置かれていますが、子どもが遊ぶ権利を奪うことがないように、具体的な施策も必要だと考えます。
もっとも生活の身近なところにある公園において「子どもの成長を育む」ために、どのように子どもの権利を確保するのか、公園のめざすあり方の中に盛り込むべきではないでしょうか。
公園条例には大田区全体で、子どもを見守り、子育てを応援する観点も盛り込み、安易に禁止事項をふやすことがないように要望する意味で、この条例改正には反対いたします。