子育てしやすい街とは? 子ども笑顔ミーティング・ツアー報告(10月26日)
品川「おばちゃんちツアー」
子どもの遊び、笑顔あふれるまちづくり
NPO法人「おばちゃんち」は、2003年設立。中野区の児童館の館長だった故・渡辺恵美子さんの、まちぐるみで子どもを育てる“100軒のおばちゃんち、100人の仲間を”という夢から始まった事業です。現在は、品川児童館の学童保育職員だった幾島さんが、多くの賛同者と共に渡辺さんの意思を引き継いでいます。
いよいよツアー開始!
まず、京急新馬場駅から徒歩5分、旧東海道沿いにある「NPO法人 ふれあいの家・おばちゃんち」の事務所(品川宿交流館)にて代表理事の幾島さんより説明を受けました。
最初に理事長の幾島さんより説明をうけているところ
「おばちゃんち」は「子育て支援ではなく、まちづくりなんです」と幾島さんが言われるように、いくつも拠点が街中に点在しています。子どもの笑顔を願いながら、それは結局だれにとっても、心の通い合うまちづくりに他ならない、という考え方で運営され、その共感の輪が、だれもが集まりやすい、様々な事業を生み出しているようです。
13:30 交流館4階 おばちゃんちDVD鑑賞
おばちゃんちが取り組むまちづくり~このまちのつながり
15:00 まち歩き
【1】品川宿交流館
ここは1階が駄菓子屋さんと情報コーナー。2階が事務所、3階が会議室になっています。
建物を出て、この細い路地をいくと「北浜こども冒険ひろば」
【2】北浜こども冒険ひろば
「自分の責任で自由に遊ぶ」をモットーに子どもの「やってみたい」を応援する広場。この日はハロウィンの仮装で楽しむ親子で賑わっていました。高いブランコやハンモックは人気のようです。
ずいぶん高いブランコで遊ぶ女の子
釣りざお作りに励んでいる子ども、焼き芋を作っている子ども、そして見守っている近所の大人たち。子どもたちを見守る専門スタッフ(プレーリーダーが3人)。
釘抜きで釘を抜いている小さな男の子。大人でもやったことない人、いるのでは?
火鉢でべっこうあめ作り? 近所の人のおいもの差し入れで焼き芋を作っているおじさんがいる
住宅地の真ん中にあって、火を使ったり、元気な歓声も響くことでしょうが、それを受け入れている街に感動。
なんでも「やってみたい」ことを実現できる「北浜こども冒険ひろば」。住宅地の真ん中にある
【3】うなどこ
品川宿交流館のすぐ斜め前、細長いスペースで会議が行われていました。
【4】品川宿おばちゃんち
子育て交流ルーム。あずかり広場「ほっぺ」・親子の集いサロン「みこちゃんち」・よろず相談「えがお」の事業を行っています。保育料は1時間500円。若い親にとっては、実家に帰るような心地よさ、なんでも相談できる心強さになっています。保育スタッフは自分の子育ての経験プラス「おばちゃんち」主催の研修を受け、愛情もたっぷり、子育て中の親をしっかりささえます。
子育て交流ルーム「品川宿おばちゃんち」
【5】レンタルスペース松本
商店会が、古い酒場を改装して、しゃれたレンタルスペースにしています。
商店会が管理するレンタルスペース「松本」
「松本」の中
【6】街道カフェ
2階は図書室。かなり専門的にもそれぞれの地域のことを学べそうです。1階でおいしいコーヒーを注文して、木造りの落ち着いた空間で本をゆっくり読むなんて、いいなあ。
図書室のあるコーヒーショップ「街道カフェ」
【7】品川宿いどばた
2階は大家さんが暮らしていて、1階で一時預かり事業・ひろば事業。やっぱりたたみは落ち着くようです。
品川宿「いどばた」子どもの一時預かり・ひろば事業
【8】クロモンカフェ
品川宿おばちゃんち「ほっぺ・みこちゃんち」(品川神社参道通り)
古民家の急な階段を上ると、木の質感が味わい深い部屋。ここでは、週に1回、子ども食堂が開催されていて、大人気とのこと。
クロモンカフェ、今日は週に一度の「子ども食堂」おおにぎわいです
クロモンカフェの中、畳で膝寄せ合っての雰囲気がいいのでしょうね
子どもたちを出迎える準備、調理中
「たすけて」と言える関係はまちぐるみで
こんなふうに子どもから大人まで、憩える場があちらこちらにある旧東海道界隈。「おばちゃんち」のコンセプトの「誰もが心豊かに暮らすまち」。人が集い、知り合いになって、気軽に声をかけあえるような関係がまちの中に生まれる、そんな昔ながらの近所づきあいがあることで、親は安心して子育てができ、それが子どもの笑顔につながることだと、実感した一日でした。「おばちゃんち」のみなさんに心から感謝いたします。
次は、大田区でも子育てしやすい街をつくっていきたいですね。