子どもが創る公園 ~横丁税の使い道も子どもが考える~ 川崎市子ども夢パーク に行ってきました
川崎市では、2000年に「川崎市子どもの権利条例」が制定され、夢パークはその理念を具現化する目的で作られました。だから夢パークは、子どもたちが主体になってさまざまな遊びや利用を生み出していく、ユニークな企画がいっぱいの施設なのです。
夢パーク入口
★こども夢横丁
夢パークは、年に一度、子どもたちが運営する店舗で賑わう街になります。本物のお金を使って、自分たちで作ったものを自分たちで売ります。昨年は35店舗が出店。1店舗1坪に、2人以上で店を運営することが条件。そして売り上げの1割は横丁税として収める決まりです。その使い道を話し合うのが横丁税会議。昨年は横丁税収入が18,000円で、会議で決まった使い道は「人生ゲーム」「卓球ラケット」「ノコギリの刃」「釘」「自転車のパンク修理セット」「バトミントンのガット」でした。
ちゃんとそのことが、入口の掲示板に書かれています。
横丁税についての掲示板
★大事にしたい子どもたちの育ちの場
思い思いの過ごし方・自分らしくいられる居場所
おとなのみなさんへ
とにかく思いっきり遊ぶ
●かまどコーナー
月・水・土・日曜日は、“工具と火を使える日”。かまどスペースでは、子どもたちは、煉瓦やブロックでかまどを作り、自分たちで斧で割った薪で火をおこして、焼き芋や肉など、思い思いのものを焼いては食べていました。
●工具を使って
山の上では少年3人が小屋作り。下から板を担いできて、サイズを合わせてのこぎりで切っていきます。「前にも作ったことあるんだ」と釘打ちも慣れた様子。
●どろんこ山
粘土質の大きな山に登って、水を流したり、泥をこねたり、鍋にいれてスープを作ったり・・・際限なく続く遊び。十分どろどろになって、さあ、家に帰ろうというところで、大きな水たまりにバシャンと入って、おしまい。最高のどろんこ遊びの一日。
●ピザがま
板の上に泥を平らにしいて、草花で飾り付けをして、かまどにいれて、世界で一つのピザの出来上がり、公園中に売りにいきます。
●タワー
けっこう高いタワーには、比較的大きい子どもたちが、登ったり、下りたり。梯子の間隔が広いので、この間隔でも登れる子どもだけが遊ぶことができるということ。つまり、“自分の力以上のことをするとけがをする”という暗黙のルール。
●全天候広場“たいよう”
屋根付きの開放型の広場。バスケットゴールに向かって大きい子どもたちがボールを追いかけています。他にも卓球台がありました。
●交流スペース「ごろり」
図書室でもあり、書棚には絵本や本がたくさんある。ごろりと寝転ぶこともできるゆったりスペース。中学3年生たちが人生ゲームに興じていました。
夢パークは、子どもがありのままの自分でいられて、“挑戦すること”を応援してもらえる場所、そんな印象を強く持ちました。こんなことがあったそうです。水遊びは子どもが大好きな遊びです。制限することはしたくないので、そのままにしていたら、夏の4カ月で水道代が100万円に。それはさすがに大変なので、井戸を掘ったそうです。今は井戸の水で存分に遊んでいる子どもたちです。さすがプレーリーダーたちは、心強い子どもの味方ですね。