心に栄養を 大切な乳幼児期、スマホより絵本を! 微笑みあうことの積み重ねが子どもの生きる力に
子育て支援の一環で、絵本や手遊びを小さなお子さん連れのお母さんたちと楽しみました。子どもはいうまでもなく、お母さんが大好き。お母さんとわらべうたを歌いながら、スキンシップを楽しみ、絵本を一緒に見ながら笑い合いました。目を合わせて笑い合う経験は、大好きな人といっしょにいる喜び、安心感を確認することであり、この世界への信頼感、好奇心を育んでくれるのです。“心の安定感と人生への前向きな姿勢”は乳幼児期に養われるといっても過言ではありません。また昔話には先人からの「大きく育て」というメッセージが込められているのでたくさん出会わせてほしいと思います。
そして私の幼稚園勤務時代の経験から、子どもが時間を忘れて夢中になって遊ぶことの大切さをお話しさせていただきました。心の深い部分がしっかり育つには十分に遊びこむことが不可欠なのです。
★この日のプログラム
・手袋人形「からすの親子」
・わらべうた「おおさむこさむ」
・わらべうた「おすわりやっせ いすどっせ」
・絵本「くっついた」(こぐま社)
・絵本「でんしゃがいっぱい」(アリス館)
・うたと手遊び「もうすぐクリスマス」
・素話「あしがにょきにょき」
・ぬいぐるみ話「ゾウのボタン」
・大型絵本「だるまさんが」(ブロンズ新社)
製作「世界に一つ、私だけのしかけ絵本」
★絵本選びのポイント
・楽しい絵本を!
読み手と子どもとの心の交流、愛情の交流
→幸せを感じるひとときを(満足感)
いっしょに笑い合う・共に生きる仲間がいるという確認
→心の安定、生きる意欲
・昔話を!
かわいい子には旅をさせよ(先人からの英知がつまっている)
・「ももたろう」 人は成長する。産みの親より育ての親。友だちが大事。
・「3びきのこぶた」 成長の過程を描いている。だから子どもたちは満足感。
・「3びきのやぎのがらがらどん」 強さや成長へのあこがれ。ノルウエーでは父親が読む。
・「シンデレラ」 だれしも自分をみじめだと感じることもある。希望の未来を暗示。
昔話は、子どもの成長する姿を描きながら、子どもの成長を応援している。主人公は旅に出て、挑戦し、失敗もする。そしてだれかに助けられる。自分を信じて、礼儀正しく、誠実に生きよと教えている。
子どもは常に人生の意味を問うている。だから誠実に作られた良質な物語を、絵本を。
◆よみきかせのポイント
素直な表現で、子ども自身の想像力を大切に、
子どもは絵を読むので、スピードは子どもの理解に応じてゆっくり
◆参考・おすすめ絵本
●あかちゃん絵本(愛情のふれあい)
・いないいないばあ(童心社)
・まてまてまて(こぐま社)
・ももんちゃんシリーズ(童心社)
・おつきさまこんばんは(福音館)
・もこもこもこ(文研出版)
・おっぱい(すずき出版)
・コロちゃんはどこ(評論社)
・じゃあじゃあびりびり(偕成社)
・たまごのあかちゃん(福音館)
●物語絵本(少し大きくなったら、ストーリーを楽しむ)
・わたしのワンピース(こぐま社)
・おおきなかぶ(福音館)
・ティッチ(福音館)
・はらぺこあおむし(偕成社)
・もりのなか(福音館)
・ガンピーさんのふなあそび(ほるぷ出版)
・よかったね ネッドくん(偕成社)
・おばあさんのすぷーん(福音館)
・まあちゃんのながいかみ(福音館)
・てぶくろ(福音館)
・ラチとらいおん(福音館)
・そらいろのたね(福音館)
・ちびくろさんぼ(瑞雲社)
・ねえ、どれがいい(評論社)
◆「遊び」の大切さ。「自分自身」が形成される、生きる力が育つ
・夢中になる→自分自身になる、主体性、好奇心、集中力、想像力の源
・仲間と遊ぶ→様々な感情の体験をする
共感性、問題解決能力、調整能力
けんかも大事
・鬼になる経験→孤独に負けない力