辺野古新基地建設について、沖縄の民意を政府は無視。これは地方自治の危機!見て見ぬふりはできません
第1回定例会最終日(3月14日)に、国への意見書の提出を求める議案を提出しました。
意見書の提出者は、
大竹辰治、清水菊美、藤原幸雄、菅谷郁恵、黒沼良光、金子悦子、福井亮二、荒尾大介、野呂恵子、奈須利江、北澤潤子
残念ながら多数決で否決されましたが、意見書と大田・生活者ネットワークの討論を報告いたします。
以下、意見書です。
写真は3月5日、予算特別委員会のときのものです
大田・生活者ネットワークは、「辺野古新基地に係る沖縄県投票の結果を受けて工事を中止し、地方自治の尊重を求める意見書」の採択を求め、ここに討論いたします。
沖縄では、1997年に普天間基地の代替え基地として名護市辺野古付近での建設が決定されて以降、約20年にも及ぶ建設反対運動が続いています。知事選挙でも、2014年、2018年と、続けて辺野古新基地建設反対の主張を掲げた知事が選出され、住民の意思が示されています。
一方で国の機関である沖縄防衛局は、沖縄県による辺野古沿岸部の埋め立て承認撤回(2018年8月)への対抗措置として、国土交通省に対し行政不服審査法に基づく審査請求と執行停止を申し立て、国土交通大臣は執行停止を決定、工事は再開されました。一連の手続きは、本来国民の権利利益の救済を目的とした法律の使い方として、正当性に疑問を生ずるもので、地方自治の侵害ともいえるものです。
また、辺野古の大浦湾の埋め立により、絶滅危惧種260余を含む多様な生物群は危機的状況にあり、その上、軟弱地盤の改良工事に向けた設計変更など、環境面、財政面からも、合理性を欠いた計画と言わざるを得ません。
沖縄県議会は「辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う県民投票条例」を制定、全市町村参加の下、2019年2月24日、県民投票を実施、結果は、投票率52.48%、基地建設への反対票が434,273票(投票総数の7割以上)となり、改めて、沖縄県民の民意は明確となりました。沖縄県民が、米兵による犯罪、米軍機墜落、騒音による健康被害、環境被害、有事の際の標的になることへの懸念等、様々な不安、危険に晒されて生活している現実に、私たちは真摯に向き合う必要があり、沖縄の基地負担について、国民的議論を行い、解決への道を拓くべきです。
また国が地方自治を尊重する姿勢を持っているかどうかということは、日本国民、全ての地方自治体に関わる大きな問題です。
よって、この意見書の採択を求めます。