夜間中学の卒業式・卒業生の言葉に感動 ― 糀谷夜間中学 卒業式

「糀谷夜間中学は心のふるさと、大きな家族です。いつまでも家族の一員です」

3月19日、大田区立糀谷中学校 夜間学級の卒業式に参加しました。卒業生は11名。ネパール、フィリピン、バングラデシュ、中国籍の子どもたち。たどたどしくもしっかりした日本語で「卒業生のことば」としてそれぞれの思い出やこれからの希望を語ってくれる姿に感動しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本語教室のあとに国語や社会など教科の勉強をして、部活動や行事も経験、都内の夜間学校8校での体育大会など3年間でさまざまな経験を積み重ね、仲間との絆も強まったようです。

マザー牧場への遠足、2泊3日の京都・奈良の修学旅行、お国自慢の料理大会などなど。
楽しい思い出を語るうちに涙で言葉をつまらせる場面も。

 

卒業生の代表のことば
「世界にはいろいろな紛争がありますが、私たちは一つのチームです。糀谷夜間中学は心のふるさと、大きな家族です。いつまでも家族の一員です」

そしてそれぞれに夢を語ってくれました。
「高校に進学します。大学にも行きたいです」「ネパールに帰って会社を作りたいです」「ファッションデザイナーになりたいです」「キャビンアテンダントになって、人を助けたいです」「日本でビジネスをしたいです」

 

 

 

 

 

 

 

 

入学した時は日本語がわからず、心細かったでしょうし、仕事を終えてからの勉強ですから、疲れをこらえてがんばったことでしょう。
外国人にとっては難しい日本語、それを覚えながらの教科学習ですから大変な努力です。乗り越えた自信のせいか、夢を語る学生たちに「力強さ」を感じました。卒業生の前途に心からエールを贈ります。

彼らの成長の陰には夜間中学の先生たちの優しさや包容力、熱心さがあることでしょう。
大田区が国際都市をめざすのならば、この実践のように、多様性を受け入れ、お互い助け合う、大きな家族になることなのかな、と卒業式から感じたのでした。