【きたざわ潤子のプロフィール‐7】 忘れがたい映画 『地球交響曲 GAIA SYMPHONY』

私の最も好きな映画は「地球交響曲」(ガイアシンフォニー)です。現在、第1番から第8番までが公開されていますが、いつも深い感動を与えられます。龍村仁監督のこの一連の作品は、美しい「自然」の映像と音楽とともに、「宇宙の声が聴こえますか」といつも訴えかけてきます。人はなかなか「奇跡」を信じないものですが、この地球は奇跡の星であり、地球という生命体にはまるで意志があるかのように、人に語りかけてくれることがあるのです。自然の不思議さ、偉大さへの驚きと感動、地球に生きることへの喜びを感じます。映画が自然と共に生きる人物をじっくり追っていくことで、私たちに自然と調和して生きること、自然の一部であるということを自覚して生きる生き方を示してくれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

たとえば、第8番で登場する畠山信さん

牡蠣漁師である、信さんは、東日本大震災の時、船で沖に向かおうとして、津波の第一波に乗り上げてしまった経験をします。激しいうねりに、死ぬかもしれない、と思った半面、“千年に一度の自然現象”に対する好奇心でしっかり目を開いていたそうです。すると怒涛のうねりの中で「ここを行け」という、進むべきルートが見えて、島に泳ぎ着いて助かったそうです。子どもの頃から海で培った、潮の流れなどの海の性質、それらの経験が極限状態の中で“直観力”となり、パニックにならないで、安定した精神を持ち続けられたそうです。彼は強烈な実感から、幼少期の自然体験はとても大切で、それによって知識や情報とは違う“直観”が養われ、いつかそれが自分を助けてくれるのだといいます。
 
 

地球交響曲第八番 予告編 from GAIA FILMS on Vimeo.


目先のことに一喜一憂している日々、「地球交響曲」からは、いつも、大きな地球の息吹の中に抱かれていることに気づかされ、大きな励ましをもらうのです。それと同時に「地球の未来」を多くの人と共に考えていかなければと思わずにはいられません。
自主上映の映画なのでいつか上映会をするのが夢です。