羽田新飛行ルートは全面撤回を! 国土交通省に要望書提出 民主主義的な手続きはどこに?
8月15日、参議院議員会館にて、「羽田空港増便を考える会」は、国土交通省に対し、「羽田新飛行ルート決定の全面撤回を求める要望書」を提出しました。この間の国の動きに対して大きな疑義があるからです。要望書には超党派の国会議員や大田区議会議員も名を連ねました。
参議院会館にて、国土交通省に要望書提出
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国土交通省とのやりとりを要約したものです。青字が国土交通省の返答
●大田区と国との協議について
羽田空港運用に変更がある時には、国は大田区と協議をすると言う個別約束(平成22年5月14日・D滑走路供用後の東京国際空港の運用について)がある。協議は行われたのか。もしなされていないとすれば、行政手続き上の「瑕疵」ではないか。
→ 国と大田区との間ではまだ協議はなされていない。これから協議をする。
●京浜島の問題について
昭和62年頃、7年間A滑走路に飛行機が着陸することで、大変な騒音にさらされた京浜島、行政訴訟を起こしたが、C滑走路のできるまでの中間年次だけ、との説明を受けて取り下げた。その際、「Ⅽ滑走路ができたらA滑走路は飛ばない」という文書を取り付けた。和解の条件である「約束」はどうなったのか。約束には期限があるのか。
→あの文書はC滑走路ができた当時のことで、約束は未来永劫とは思っていない。
昭和63年、行政訴訟と民事訴訟を起こした京浜島の工場から訴え
●大田区内の騒音影響について
説明会や新聞折り込みでの配布資料においても、着陸時の最も騒音の大きい時の羽田周辺への影響、データが明らかにされていない。
→着陸時は管制による誘導があるので、標準的なことを載せられるが、離陸時は変動が大きいので、標準的なものが載せられない。
B滑走路のすぐわきに暮らす住民から訴え
かつて行政訴訟を起こした京浜島の工場の人も、B滑走路の近くに住む人も声を枯らして、横暴ともいえるこの計画に対して抗議をしました。私たちの要望についての国土交通省からの回答は到底、承服できるものではありません。国と大田区との協議が行われるとすれば当然「決定」前に行われるべきです。京浜島との約束に関しては、まるでご都合主義、状況が違うといえば、全て許されるのでしょうか。大田の誇る工場地帯の操業者は何を信じて仕事をすればよいのでしょう。騒音影響の真実が知らされていないのは、民主主義的な手続きを踏んでいないということ。“地元の理解が得られた”とは何をもっていうのでしょう。都民の暮らしに大きく関わる新ルートです。このような強引なやり方で問題を積み残したままで運行を認めるわけにはいきません。今後も追求し、異を唱えていきます。