子どもたちへのエール・「ざんねんな昆虫」(「ざんねんないきもの事典」より)

「小学生がえらぶ!”子どもの本”総選挙」では、児童書「ざんねんないきもの事典」(高橋書店)が1位に輝きました。上位10作のうち4作も入っているほどの人気のシリーズです。

「ざんねんないきもの事典」は、動物たちのおもしろい一面、不思議な一面、すごい一面、まぬけに思える一面などを楽しく教えてくれます。驚きながら、笑いながら読んでいるうちに不思議と心が解放されて、楽しくなります。生きていくときに完璧でなくっていいんだ、失敗したっていいんだ、みんなと違っていたっていいんだ、と励まされたり、愉快な仲間がいっしょに生きているこの世界の不思議さを知ります。「ざんねんないきもの事典」は子どもたちへのエールですね。自信をもって、自分らしく歩むように、と。好奇心をポケットに!

以前にも紹介しましたが、昨年の夏に狭山市で開催されていた「ざんねんな昆虫展」からいくつかの昆虫たちをご紹介しますね。

 

 

●テントウムシ (テントウムシはまずい)

かわいいテントウムシですが、強い刺激を感じると身体から黄色い液体を出します。これがとんでもなく苦くて、鳥が吐き出すほどです。

  

 

 

 

 

 

 

 

 

カマドウマ (ジャンプ力がすごすぎる)

体長2センチのカマドウマですが、後ろ足が異常に発達していて、ジャンプ力はなんと3メートル。人間の大きさにすると50階建てのビルに届くほど。

 

●カメムシ (自分のにおいが臭すぎる)

カメムシは敵に襲われると強烈なにおいを放ちます。そのため容器にカメムシを閉じ込めておくと自分の出したにおいで気絶することもあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

●ダイコクコガネ(親子そろって主食はうんこ)

ダイコクコガネは幼虫も成虫もうんこを食べます。うんこにはあまり栄養がないので、とにかくたくさん食べます。

【すごいぞ昆虫】より

●ヤゴ(ヤゴの尻ジェット)
ヤゴはトンボの幼虫で、川や池にすんでいます。ふだんはあまり泳がずに、もっぱら川底などを歩いてすごしています。急いで移動したい時はお尻からの「ジェット噴射」で進み、食事をすれば、うんこも出すので、呼吸、噴射、排せつとヤゴのお尻は休む暇がありません。

 

 

 

 

 

 

●トンボ(完全な停止飛行ができる! 時速100キロ)

トンボは二対の羽を器用に動かし、同じ点でほぼ完全な停止飛行ができます。これはヘリコプターでもできない高度な能力です。飛行スピードは、オニヤンマで時速70㎞、ギンヤンマは時速100㎞にもおよび、飛ぶ飛行性昆虫の中ではトップクラスの飛翔能力があります。

トンボの羽のしくみ
トンボの羽は薄い紙を凸凹に折り曲げて作ったような構造で、飛ぶと羽の上に小さな渦を作り、後ろに空気を流すことで揚力を生み出し、同時に飛んでいる間に羽にまとわりつく空気を後ろに流して、空気抵抗を小さくします。

トンボの羽を参考にして開発したのが、風力発電機のブレード(羽)に応用した、マイクロエコ風車。秒速30センチ程度のかすかな風で回り続けることができるのです。

 

 

 

 

 

 

トンボ

 

※なおこの展示会場の展示物は全て写真撮影OKでしたので、ここに掲示させていただいています。またブログでの紹介も了解を得ております。「どんどん宣伝してください」とのことでした。