コロナ禍で少女たちに何が起きているか 人権教育としての性教育の重要性を問う

19日、生活クラブ・インクルーシブ事業連合主催の子育て支援フォーラムにて、NPO法人ピルコン(https://pilcon.org/ 理事長、染矢明日香さんのお話を伺いましたので、ご報告いたします。

 

NPO法人ピルコンは主な活動として“性の健康を学ぶ場作り”、性教育をはじめ、だれもが自分らしく豊かな人生を送るための“性”に関する啓発活動をしている団体です。性は人生を豊かにするもの、ポジティブな側面からもとらえることが大切であるとのこと、わかりやすい性教育動画の紹介もしています。https://www.youtube.com/watch?v=JhI6WZtyJFg

 

日本においては、年間の人工中絶が16万件、予想外妊娠が61万件ということですが、その背景には性教育の不足、正しい情報とそこから得られる知識の習得に課題があるのではないかと語られました。

 

このコロナ禍で、特に休校になってからは、「妊娠についての不安」の相談件数が10代で2倍に増えたとのこと、性被害は増加しており、身近な人からの被害が最も多いが、SNSを通じた性被害も増えているそうです。性情報の氾濫は性への関心の若年齢化と同時にまちがった情報を与えることもあり、性暴力の背景ともなっています。「インターネット上にあるレイプがセックスだと思っていた」という20歳の男性がいたほどです。

 

日本の性教育は世界のスタンダードからはかなり遅れており、人権教育を含む包括的な性

教育が必要とのこと、小さい頃からの性に関する正しい知識、プライベートゾーンは人に触らせないこと、同意なき性交は許されないこと、パ-トナーとの平等な関係、そして相談体制と緊急避妊薬が入手しやすい環境が必要だと語られていました。

 

学校教育の中で、性教育がもっと取り入れられるべきですが、家庭でも普通に話し合える環境を作ることが大切であり、そのためにも子どもも大人も共に性教育を学ぶ必要があることを痛感しました。

 

コロナ禍での影響はこれからも続くと思われます。ストレス等から、性犯罪が増えることを危惧します。子どもたちの環境作りに取組んでいきたいと思います。