放射能から子どもの健康をまもるために

2011年6月21日 00時22分 | カテゴリー: 都市環境・子ども

陳情に対する賛成の討論①

放射能から子どもの健康を守るために、調査・測定・情報公開等を求める陳情が4つ提出されました。また2,646筆もの署名が寄せられました。13日・14日にはたくさんの傍聴者を迎えての都市環境委員会が行われ、この陳情に対する審議がなされました。ネット・みんなの党・立ち上がれ日本・共産党・民主党が賛成で「採択」となりました。そして迎えた本会議。16日に大田区が、216か所に拡大して空間線量・プールの水・土壌を測定することを表明したことをもって、自民党・公明党は「反対」としました。結果、不採択です。しかし、実際、測定箇所の拡大を実現させたのは、区民の大きな関心があったからでしょう。

大田区は、区立小・中学校、保育園、公園、区営プールで空間放射線量等を測定すると公表しました。
http://www.city.ota.tokyo.jp/shinsai/kunai/sokutei2/index.html

今日は、陳情への採択を希望する討論をいたしました。以下です。

仮に大田区が測定箇所を拡大するとしても、この陳情は大田区議会として採択し、区民の要望に積極的に答えるべきであると考えます。

陳情には、空間放射線量の測定の他に、土壌、プールの水、給食食材の継続的な調査、また放射能を測定する装置を大田区で独自にもってほしい、という項目もあります。内部被爆の影響を考えると給食の食材の産地は気になるところです。

必要な情報は区民の努力だけでは、手にはいりません。子どもたちの健康をまず優先して、情報公開することが、今、求められていることではないでしょうか。国の情報を自治体は積極的に集め、区民へ公表すること、これも陳情の項目には入っています。これらも含め区民要望に答えるべきです。

目に見えない放射能がこの先、長く日本全体に影響することは確実で、それに対する区民生活への不安はぬぐいきれません。

チェルノブイリと並ぶレベル7に位置づけられるほどの大災害です。6月になってから、原発から放出されていた放射性物質は、当初発表されていたより多かったと報道され、また福島においても単なる20キロ圏内が問題なのではなくて、地形や風向きによって汚染箇所が異なる、線量の特に高いホットスポットがあることがわかってきています。神奈川の茶葉からのセシウムの検出、南部スラッジプラントでの高濃度放射線の検出の事実から、今後、身の周りに注意を要すると考えることは子どもを持つ親にとっては、ごく当然のことではないでしょうか。

問題なのは、今、すでに地上に降り注いでいる大量の放射能です。風によって移動し、吹き溜まりにたまった放射能を子どもが触る、口にするとも限らないのです。ゴミの焼却からまた放射能が空気中に排出され、放射能の循環がこれから起こるともいえるでしょう。

放射能の基準値などは、原発事故後二転三転しています。
文科省は、平常時には1ミリシーベルトだった基準値を、緊急時だからと外部被爆だけで20ミリシーベルトとし、厚労省は食材も入れて、50ミリシーベルトまでとしています。経済通産省では、放射線業務従事者でない作業員が放射線管理区域で働き、線量限度である年1ミリシーベルトを超えて被爆したことで東電を厳重注意しています。これら3省の間でも放射能基準値の扱いが異なるなど矛盾を抱えているのです。

一方、大田区では教育指導課長から学校長あての文書では、年間100ミリシーベルト以下であれば問題ないという記載があります。しかし、先日の都市環境委員会において、大田区の基準が空中線量に加え、内部被ばく、飲料水、食品からの放射線の総量が1ミリシーベルトであることをようやく確認することができました。

大田区の答弁からは、基準が定まっていないという印象をうけます。国も同じですが、子どもは放射能の感受性が強いことを考慮に入れず、大人の限度基準だけをもって運用することに問題はないでしょうか。
また、今回は非常時ではないから、大田区防災計画にある「放射能災害対応計画」は発効しない、との答弁もありました。

実態もわからず、基準もない中で、「安全」「だいじょうぶ」といわれて納得できるでしょうか。何を信じればいいのでしょうか。本来なら、水素爆発が起きて、国が原子力緊急事態宣言を出した時点で、大田区放射能災害対応計画を発動し、その計画に従って、対策を講じるべきでした。

自治体は国民の生活を守り、命を守るためにあるのではないでしょうか。国が混迷をしているのなら、自治体が考え、行動をとるべきではないでしょうか。