中高生が衆議院議員会館で「原発」「国民投票」についてディスカッション

2012年9月1日 21時43分 | カテゴリー: 活動報告・日誌

原発、そして日本の未来について
大切なことは「国民投票」で決めよう!勉強会

8月31日、衆議院議員会館にて、上記のテーマで中高生がお互いに意見を交換し、それを国会議員が聞く、という集会が行われました。

つまり趣旨は、“学生の意見を国会に届ける”ということです。

主催者は、クラブ・ワールドピースジャパン冨樫泰良くん。高校1年生。

彼は、昨年は中学生でしたが、原発都民投票実現のための署名活動の応援をしていました。
お母さんがロシア人で、チェルノブイリの話を聞かされていて、今回の福島原発事故も他人ごとではないと思っていたということでした。

開催にあたりお世話をした衆議院議員の坂口直人氏の挨拶、そしてジャーナリストの今井一氏からは、“選挙と国民投票のちがい”の説明がなされました。

【選挙】→ 人を選ぶ。
【国民投票】→ 事柄を選ぶ。誰かに任せるのではなく、自分で考えて意見を表明する仕組み。

さて、中高生たちのディスカッションが始まりました。

まずは、このテーマ


1.「原発」についてどう考えていますか。
  また3・11の事故前と、事故後の政治家、オトナたちの
  「原発」への対応についてどんな思いを抱いていますか?

さまざまな意見が出ましたが、残念ながら、事故後の政府の対応やオトナの対応をほめるものはありませんでした

たとえば、

●政府の対応はお粗末。放射能汚染水を海に流し続けているけれど、これは「ロンドン条約」に違反している。「ロンドン条約は船からの投棄のことをいっているのだからいいんだ」という大人がいたが、この条約は「海洋の保全」のためにあるのだから、おかしい。

国民には、「知る権利」があるはず。安全、安全、といいながら、事実が知らされず、明確な表現もされなかった。メディアはしっかり伝える責任があるはず。今も、まだ東北の人たちは苦しんでいるのに、メディアはそのことに触れていない。生命が優先されていないように感じる

●福島にボランティアに入った時、マスクをしていない親子を見て、親の責任や「子どもの権利条約」に照らし合わせてどうなのか、疑問に思った。

●政府は、3・11前も後も変わらない。八ツ場ダムをやめるといったのに、やはり始めるといったりしている。大人のいうことは信用できない

このように、政府・マスコミへの厳しい批判が続きましたが、中には、「頑張っている政治家がいたのかどうか、その様子がわからなかった」という声もあったので、マスコミには真実を追求する姿勢とさまざまな視点からの報道が求められた、ということでしょうか。

次に


2.国民の声が届く政治―それを実現させるには、
  どうしたらいいのでしょう?
  「官邸前デモ」「選挙」「国民投票」など、どう考えますか?

ここで「国民投票」の是非が議論されたわけですが、賛成と反対の意見がほぼ半分に分かれたような感じでした。ざっと、こんな意見が出されました。

まず【賛成意見】から。

●原発のことは国民投票するべき。なぜか・経済面でばかり議論されている。原発の問題は10年後・20年後の日本の方向性を決めること。科学者・文学者も交えて、様々な意見を聞いて国民全体で考えるべき

●「日本人はマスコミに流されやすくバカだから、国民投票をやるのは危険」という考え方があるが、宮台真司さんがいうように「だからこそ国民が勉強して投票する」ということが理にかなっている。なんでも政治家が決めるのではなく、生活している人の意見を伝える場は必要。

●原発のことにこれまで興味がなかった。だからこそ、これからは議論しあって、結論を出すべき。


【反対意見】
から

●国民投票という仕組みはとてもいいと思うが、日本人は煽られやすい国民性だから、今は、国民投票は怖い。他の国のようにディスカッションの習慣があればいいが、今の薄っぺらな知識だけでは判断できない

●外国で数年暮らしたが、学校教育の中で、ディスカッションを経験してきた。一方、日本の学校では、そのような授業がなく、そのせいか、生徒会を見ていると“考えることをめんどうくさがる”生徒が多く、すぐに反対、賛成を決めてしまう今の日本の状況では、国民投票はしないほうがいい。

賛成であっても反対であっても、自分の周りをみて、「政治や原発に無関心な学生が多い」、「日頃から、議論したり、自分で考えたりする習慣がない」という認識はみな共有しているようでした。

12,3名の中高生が、ディスカッションする周りを国会議員が10名ほど囲んでいた形でしたが、さて、国会議員はこれらの意見をどう聞いたことでしょう。

私自身は、この中高生たちの想像以上に厳しい、しっかりした意見に驚き、感心しましたが、彼らは、おそらく学校の中では、このような話ができないことにもどかしさを感じていることでしょう。

学校教育のなかで、政治が語られないこと、ディスカッションの場がないことには、大変問題を感じます。日本の将来を担う中高生たちが、社会全体のデザインを楽しく語り合えるような教育現場を創っていくことが大きな課題だと感じた一日でした。

私自身は新しい政治文化「国民投票」に賛成です。