『パソコン文字通訳』とは? 社会の課題に“市民力”“地域力”“新しい発想”

「パソコン文字通訳」って知っていますか
最近、大田区内で行われる講演会などで、時々、講演者の話と同時にその言葉が、リアルタイムでスクリーンに映し出される「文字通訳」を目にすることがあります。手話通訳者と文字通訳の両方が提供されていることもあります。
昨日も、「micsおおた」で、大田障害者連絡会学習交流会が行われましたが、ここでも4人の方(「大田パソコン文字通訳の会」)がパソコンに向かって、発言を打ち込み、ほとんど発言と同時にスクリーンに文字が映し出されていて、その鮮やかな技術に感動しました。
パネリストのスピーチも、会場からの発言や双方のやりとりも、その全てがスクリーンに映し出されるので、聞く”だけよりさらに内容がわかりやすくなり、理解が進むことを実感しました。耳で聞くと流れていってしまう言葉が、“漢字”を含んだ文字情報により、くっきりと頭に残るのだと思います。

 ユニバーサルな環境作り
手話通訳は、手話を解する耳の聞こえない方のために行われますが、この文字通訳は、少し耳の遠くなったお年寄りにも、耳からよりも、目からの情報の方が入りやすいという方にも、だれにとっても理解の助けになるものであると感じました。ユニバーサルな環境作りに寄与するものとなることは確かです。

 社会の課題に“市民力”“地域力”“新しい発想”
大田パソコン文字通訳の会は、区内でパソコン操作、文章要約などの訓練の機会を持ち、これから仲間をどんどん増やして、講演会やシンポジウムで社会貢献をしたいとのこと。パソコンを使っての新しい働き方の提案にもつながるようです。
なにより、障害のあるなし、また高齢になっても、学習の機会や交流の機会が狭められないように環境を整えていくことは、とても重要なことだと考えます。超高齢化社会を迎え、その対策が急務だといわれていますが、そんなときだからこそ、ますますこのような“市民力”“地域力”“新しい発想”を結集していきたいものですね。

 大田区区民協働課
昨日は、ちょうど大田区の「区民協働課」の方から話を伺ったところでした。“区民が力を発揮できるように”、“区政の課題を共に解決していけるように”コーディネートするのが、「区民協働課」の仕事だということでした。
庁舎全体が、「区民との協働」の意識を持つことを目指したいとも。これまで、消費者生活センター内だけにあったボランティア・区民活動情報コーナーが区役所本庁6階にも新たに開設されたことは喜ばしいことです。

区民協働課の事業の中の地域力応援基金助成事業「スタートアップ助成」ステップアップ助成」「ジャンプアップ助成」。これによって、活動に弾みがついたという市民グループも多いことでしょう。 この「大田パソコン文字通訳の会」も. 平成23年度のスタートアップ助成事業として選らばれたものでした。

 ますますの地域力・市民力のネットワークの構築、行政との情報共有や連携をめざして
しかし助成金がなくなった後、どのように活動が展開されていくのかが重要です。様々な社会問題を解決するために、地域の福祉を向上させるためには、区民の力が安定的に、継続的に発揮できるような仕組みが必要ではないでしょうか。
地域力・市民力のネットワークの構築、行政との情報共有や連携、そしてニーズと力を発揮したい人とのマッチングの場、行政にも市民にもコーディネーター力がますます問われる時代です。
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