ワクチン接種の問題は自治体が主体的に判断し、行動することができるのか -大田区議会議案質疑内容

2013年11月30日 23時35分 | カテゴリー: 医療, 政治, 議会報告

11月27日から大田区議会第4回定例会が始まりました。28日には議案質疑をしたので、その内容をご報告させていただきます。
⇒区長提出議案はこちら


【議案質疑】 国の制度によって行われるワクチン接種 もし副反応被害など問題があったときは、 自治体が主体的に判断して行動をすることができるのか
補正予算に乳幼児等予防接種に関して4億240万8千円が計上されており、そのうち2億円あまりは、ヒブ・小児用肺炎球菌・HPVの3つのワクチンが制度改正によって、任意接種から定期接種にかわったことにより、接種費用が全額、自治体負担になったことによるものです。
制度改正が4月に行われたため、当初予算には組み込めず、この時期の補正予算に計上ということになったということです。

任意予防接種が、定期予防接種になるということの意味は、その費用が全額公費負担になることと、市町村には予防接種を実施し、勧奨する義務が、個人には接種を受ける「努力義務」が生じるということです。しかし、定期接種であっても、個人には接種の義務は生じないという、少々矛盾するような、わかりにくい制度です。
いずれにせよ、全額税金で負担するわけですから、自治体の責任は大きなものになるといえます。

わかりにくいといえば、HPVワクチンは定期接種になって、間もなく、多くの副反応被害の報告を受けたことにより、「積極的な勧奨は中止」ということに方向転換されました。しかし今でも、定期接種のままです。

HPVワクチンのことでいえば、2013年3月までにサーバリックス・ガーダシル合わせて述べ、328万人がこの子宮頸がんワクチンの接種を受け、医療機関と製薬会社からの報告では、1968件の副反応報告があり、そのうち重篤な症例は878件となっています。正確な予後の調査はなされておらず、今も多くの少女たちが治療法もわからないまま被害に苦しんでいます。
子宮頸がんを引き起こす髙リスクのヒトパピローマウイルスは15種類で、そのうち、ワクチンの効果が確認されているのが、16型と18型の2種類。この2つに日本人が感染する割合が、0.7%。そのうち、9割は自然に排出、残る1割の中の90%が自然治癒するため、ワクチンの効果が期待される子宮頸がんの初期段階にいたるのは、0.007%にすぎないと厚生労働省も認めているところです。
副反応被害の出現率が0.06%ですから、単純に考えても、期待される効果より副反応被害の方が8.5倍にもなるわけで、合理性からいっても、危険性からいっても問題があるわけです。そして子宮頸がんを予防するためには、検診も有効なのですから、ワクチンに固執する必要はないのではないでしょうか。

区内の子宮頸がんワクチンの被害者の親御さんは、接種後の副反応の後、医療機関に行くたびに、状況の報告を大田区にしていたそうです。一向によくならず、激しい痛みは続き、悪くなる一方で、苦しみの日々を過ごしておられていましたが、接種後ちょうど1年たったころ、区の主催するイベントで区長に出会い、その時にあいさつをして、娘さんのことを話すと、区長が全く知らなかったということに、親御さんはショックを受けておられました。

公が認めている予防接種で、そんなリスクがあるとは夢にも思わなかったと悔やんでも悔やみきれないご家族です。私は、せめて区長には報告が行くべきではなかったかと思います。
区長が70万区民のすべてを把握することはもちろん無理でしょうが、大田区の保健事業にかかわって起きた「健康被害」に関しては、把握しておくべきではないでしょうか。少なくとも、区民の痛みに心を寄せることはできるはずです。

「積極的な勧奨は中止」となった時点で、「子宮頸がんワクチンについてのリスク判断を市民にさせるのは、酷だ、判断は国がすべきだ」とし、自治体としての一時見合わせという市長判断を下した「千葉県野田市」。どうしてもという人は、接種が可能ということなので、厚生労働省との連絡でも全く問題にならなかったとのお話を聞きました。
このたび定期接種となった、ヒブワクチン及び小児用肺炎球菌ワクチンに関しても、死亡例が2011年2月から2013年8月までの間に、同時接種後では28例、単独接種後9例が、ワクチン審議会の資料で発表されています。

難しいのは因果関係を証明することです。ほとんど接種後24時間前後で亡くなっているのにもかかわらず、医師が原因を特定できず、結果的に原因不明とされることです。原因不明になると、当事者はどこからも目をとめられず、全く救われず、そのワクチンに危険性があったとしても伏されたまま、接種事業は続くわけです。
特に2種、3種、4種混合といっぺんに接種する場合、ますます因果関係がわからなくなるといわれています。

小さな赤ちゃんに、生後2か月から半年間で定期接種だけでも10回、任意接種を入れると15から16回。小学校にいくまでに全部受けると30回くらい。インフルエンザも受けると40回を超えます。

子どもたちにこれほど多くの医療行為が行われるようになってきたのは、ここ数年のことですから、よい効果ばかりならいいのですが、マイナスの側面にも目を向け、検証をしていかなければならないと思います。

因果関係が証明されなければ区としては状況把握もフォローもなされないのでしょうか。
今後、ワクチン接種に関して、問題がおこったとき、区民の健康や命を守るために自治体として主体的な判断をすることはあるでしょうか。それとも国の制度・事業には従わなくてならないという判断をもつのでしょうか。区としての立場、方針をお示しいただけますか。

 ★残念ながら、大田区は主体的な判断をしないとの見解でした。国の審議会が決めることだからだそうです。