「子どもの意見を聴く大田区であってほしい」 2020年度予算編成に関する要望書を提出しました

2020年度の予算要望を提出しました。
子育て関連のいくつかの項目です。
虐待相談が増加している大田区。
産前産後からの温かい支援が必要です。
園庭がない保育園が圧倒的に増えています。
思いっきり遊ぶことのできる環境作りは大きな課題です。
子どもの健やかな成長を応援する大田区であってほしいと心から願います。

副区長には予算要望と一緒に「子どもの1000人アンケートの報告」も手渡しました。

以下要望書の内容です。

 


 

大田区長 松原忠義様

2019年12月

2020年度予算編成に関する要望書

大田・生活者ネットワーク
きたざわ潤子

 

1、子育て支援の拡充
【1】一時預かり(保育)の場所を増やし料金を下げること。
家庭で子育てをする人を地域で支える仕組みをもっと充実させる必要があります。現在は子ども家庭支援センターなど4か所しかないので、もっと民間の子育てひろばなどを活用して実施場所を増やし、利用料金ももっと下げるべきです。大田区は1時間900円ですが、他区では500円のところがほとんどです。

【2】産前産後の支援について、現在は妊娠届時の面接時にカタログギフトが贈られるが、家事支援や一時預かりなど、地域の民間の子育て支援とのつながりを構築する中でのサービス提供とすること。双子、三つ子など多胎児への支援を厚くすること。
出産後は産後うつなど母親は気持ちが不安定になりがちです。「もの」だけではなく、支援を通じて、人と出会える仕組みを作る必要があります。

 

2、教育の拡充
【1】読書学習司書の勤務日を週3日から週5日にすること。
読書の喜びを知ることはもとより、担任と親以外の多くの大人に出会うこと、居心地のよい居場所を多くもつことは重要です。

【2】発達障害の子どもの支援として、特別支援員に対する研修制度を充実させること。
学習支援員(LSA)養成講座の開講をすることで、現場での対応、認知特性に合わせた支援ができるようになり、それが学力の底上げ、不登校の防止にもなります。

【3】学校ごとにスクールカウンセラーを配置すること。
子どもは親しみを感じる人には相談しやすいもの。現在のように学校を掛け持ちで担当していると日常的な交流はできません。子どもたちとの日常的な交流と相談事業を結び付けることで効果的な相談体制がつくれると考えます。

【4】不登校対策の拡充として、フリースクールへの財政的援助をすること。
増加の一途の不登校児童生徒。学校以外にも安心できる自分の居場所を見つけることで、学びの継続や友だちとの交流など、将来的な社会的自立にもつながります。

 

3、子どもの居場所の拡充
【1】中央5丁目プレーパークの事業化とプレーパークの地域展開を図ること。
プレーパークは毎週水曜日、100人以上の子どもの集まるほど人気です。自由に遊ぶ中で、挑戦したり冒険したり、子どもの意欲や自信を育くんでいます。エネルギーの発散と遊びの充実、温かく見守る大人との交流、認められ、寄り添われる貴重な居場所を区内にもっと増やすべきです。

【2】中高生の居場所を地域ごとにつくること。
現在、区内の児童館は乳幼児と小学生対応が中心であり、中高生を意識した施設はほとんどない状況です。複雑な思春期だからこそ、落ち着ける場所や困ったときに相談できる職員との交流が必要です。

【3】まちづくり(公園など、子どもの関係する場所については特に)に子どもの意見を取り入れること。
国連で採択された「子どもの権利条約」には「子どもの意見表明権や参加する権利」がうたわれていますが、大田区では現実には子どもの意見を聴く仕組みがありません。ぜひ「子どもの1000人アンケート」結果を区政運営に活かしてほしいと願います。

子どもの1000人アンケート

 


副区長に予算要望を提出