子育て支援のネットワーク・世田谷区の場合
■民間の力、最大限に発揮・つながること
前回の記事、
⇒世田谷区「複合型子育て支援施設 子育てステーション」 の視察に行ってきました
で「子育てステーション」の視察の報告をさせていただきましたが、今回は「世田谷区の子育て支援ネットワーク」についてご報告いたします。
社会全体で子どもを育もう、とするとき、民間の志のある人と行政とはどのように連携できるのかが、私の関心でした。
世 田谷区は、大田区に次いで、23区中2番目に面積が広く、人口は23区中最高で86万人です。(ちなみに大田区は69万人で第3位です)。また世田谷区 は、高齢出産と0歳児の在宅率が高いとのことで、子育ての孤立化を防ぐためにも、地域ぐるみの支援が重要であると考え、子育てステーションや児童館だけで はなく、数多くの民間の子育て支援団体と連携をしているそうです。たとえば・・・
以上が、世田谷区の「子育て支援ネットワーク」の仕組みのご報告です。
■子育て環境を整えないと未来はない
少 子化と超高齢社会、それは、同時に人口減少や労働人口の減少という日本経済の危機にも直結する問題でありながら、待機児の問題があり、育児不安や虐待の問 題があるという、大きな矛盾を抱えているこの時代。掛け声だけではなく、本腰を入れて、子育て環境を整えないと“未来はない”といえるのではないでしょう か。決して、大げさな表現ではないはずです。世田谷区の地域ぐるみ、力を結集しての子育て支援施策には大いに教えられます。
■大田区は今後、子育て支援ネットワークをどう構築していくのか?
大 田区でも、いくつか、子育て支援活動をしている団体がありますが、区はまだ積極的にそれらの団体と連携をとったり、協力・支援体制を持ったりすることない ように見受けられます。また団体同士の連絡会やネットワークも活発とはいえないでしょう。それは、その団体が人員に余裕がなく、自分たちの活動で手いっぱ いで、連携を考える余裕がないのも一因だと思います。
しかし、せっかく同じ志を持つ者なのですから、何かつながりをもって、情報交換していくことで、さらに子育てしやすい環境を作れるはずです。もっと積極的な、“つながる仕組み”作りが必要です。
草の根だからこそ、現場を知っている地域活動団体だからこそ、これからの大田区全体の子育て環境の課題解決への糸口を握っているかもしれないのです。「大田子ども・子育て会議」にも何らかの形で関わりを持つべきであると思います。
★大田区にだってこんな素敵な子育て支援団体が!
「もっと遊べる5丁目公園の会」
中 央五丁目公園でプレーパーク(子どもたちが自由に生き生き遊べる楽しい冒険遊び場)活動を週に一回、水曜日の14:00~17:00開設。どろんこ遊び、 水遊び、ロープ遊び、木工作やおやつ作り、そして四季折々の遊びを普通の公園でできないことを大人がほんの少し関わることで思いっきり遊んでほしいと願 い、活動している。
元大工さんのボランティアが作った箱車に乗って遊ぶ子どもとママ
大きなハンモックに揺られて遊ぶ、ちょっと大きい子どもたち
元大工さんのボランティアが作った「家」に出たり入ったりして遊ぶ子ども
※ちなみに大田区には常設のプレーパークがないので、この中央五丁目公園の活動は大変貴重なものだと思います。ちなみに世田谷区には常設のプレーパークが4つあります。