心臓病の子どもたちのための保育の場 Mちゃんを支えてくれた「こばと園」

心臓病という重い病気を抱えていても子どもはやっぱり子ども。遊びたいし、お友だちを求めます。しかし心臓病は感染症には人一倍、気を遣わなくてはならないのでMちゃんの場合は、児童館にも遊びに行けないし、入園できる※幼稚園も保育園も見つかりませんでした。子どもの成長を望み、子どもの笑顔と幸せを願う親にとって、それは辛く、悲しいことです。

 

そんな時、心臓病の子どもたちを保育してくれる場所が見つかりました。台東区蔵前にある「こばと園」です。Mちゃんは、大田区に住んでいましたが、電車に乗って体調に応じて、喜んで通いました。当時、大田区からは3組の親子が通っていました。台東区にあって、台東区が補助金を出していますが、区外の子どもたちも受け入れています。

週2回の保育、火曜日と金曜日、お昼をはさんで、2~3時間の保育です。ゆったりと楽しく、優しい先生とお友だちと交わりながら、いろいろな経験ができました。大好きな先生やお友だちがいる、ということはそれだけで大きなエネルギーになります。

 

45年前、幼稚園や保育園に行けない心臓病の子どもを持つお母さんたちが集って始めた「こばと園」。浅草聖ヨハネ教会からずっとホールの提供を受けています。難しい病気と対峙しながらも、子どもたちの居場所を守ってきた親たちの祈りと願いのこもった「こばと園」の活動。今はコロナのことがあって、オンラインでも保育活動が行われています。この活動がこれからもずっと心臓病の子どもたちを勇気づけていけますように願っています。

http://kobato-en.com/

 

本来は、どんな障がいがあっても病気であっても地域で子どもたちの成長が育まれるべき です。現状、まだ難しいのなら、せめて情報提供がされるように働きかけることから始めていきます。

 

 

※公立幼稚園だと、心臓病の子どもの受け入れをしてくれるようですが、私立だと難しいのが現状です。大田区には以前は、区立幼稚園がありましたが、現在はありません。

保育園では、問い合わせた限りの区内の保育園への入園は難しい状況でした。

大田区ではありませんが、現在は、認定NPO法人フローレンスが医療的ケア児対応の保育を実施しています。

https://florence.or.jp/

 

 写真と「こばと園」は関係ありません