置き去りにされた子ども ~児童養護施設内虐待についての告発から~

117日に児童虐待を防止する活動をしている団体によって、「児童養護施設の虐待防止シンポジウム」が行われました。

 

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20210122/1000059345.html?fbclid=IwAR00mVfK9Gme6rkb8yntlByGgJAlZ8gfeBrqVCTToio7N2NgUgsvotoCz8w

https://sukusuku.tokyo-np.co.jp/support/40760/

 

ここでは、2歳から18歳まで16年間、児童養護施設で過ごした青年が実名で、施設内虐待の実態を告発し、同時に埼玉県に対して調査・改善を求める通告をしました。

 

青年の話によると、その施設では殴る、蹴るは当たり前、施設の中は、無法地帯だったといいます。モップの柄を足に挟んで正座をさせられる。両耳を持ち上げられて体を揺すられて、耳たぶが裂けた子どももいた、食事が与えられないで、ドッグフードで空腹を満たしたこともあった、突き飛ばされて怪我をした時、学校へは虐待の事実がわからないようにインフルエンザで休むなどと連絡がなされた、など、壮絶な虐待の状況が語られました。

 

暴力防止対策について、NPO法人CAPNA(子どもの虐待防止ネットワークあいち)

https://www.capna.jp/

の理事の萬屋育子さんの講演があり、施設全体の取組みとして、“安全委員会方式”

http://zenankyo.jp/anzen/

の紹介がなされました。外部との連携・連絡を持ち、外の風を入れる、継続的・定期的な職員からの聞き取りと、そのうえでの個別支援などです。

 

多くの施設従事者は親身になって子どもたちの成長を見守っていることでしょうが、中には前記の状況があるのも事実です

 

施設の中にいる子どもたちの声を聞くことはなかなかできません。子どもの声を聴くことや代弁する役目(アドボケイト)が必要です。

社会的養護の中にある子どもたちをも決して取り残さないように、権利擁護の仕組みについて注視・研究していきたいと思います。