ものがたりの力 ~宇賀神さんとその仲間たちによる童話劇「ドロシーの不思議な大冒険」

2014年8月20日 09時10分 | カテゴリー: 子ども, 活動報告・日誌

先日、北蒲ひろばで行われた童話劇「ドロシーの不思議な大冒険」を観てきました。

主催は、幼稚園入園前の子どもたちのために「ひろば活動」をしている、子どもの広場「ほっぽ」です。

多目的室には、30組の大人と子どもが集まりました。子どもの広場「ほっぽ」がこの劇団の演劇会を開催するのは今回で3回目ということで、始まる前から期待感や興奮が伝わってきました。

「ドロシーの不思議な大冒険」は、ストーリーも演技も子どもたちの心をぐいぐいとひきつけていく、はらはらドキドキの展開でした。主人公たちといっしょに旅をして、悩んだり、困ったり、喜んだり。

フラットな教室なのに、ついたてと布を使って舞台にして場面転換する動きの鮮やかさにも演劇のおもしろさを感じます。なにしろ、すごいのは出演者です。プロの俳優、声優、芸人、落語家、ダンサー、ミュージシャン、デザイナー、カメラマン、音響エンジニアが有志で集まっているチームですから本格的です。劇団は、地元蒲田にお住いの脚本家、宇賀神さんの呼びかけで2年前にできたばかりだそうです。

あらすじ

優 しいお父さんとお母さんといっしょに暮していた、ドロシーとトトですが、ある日、竜巻で家ごと遠くに飛ばされてしまいます。家に戻るには、オズの魔法使い に願い出なくてはなりません。しかしオズの魔法使いに会うための道のりは、困難を極めています。途中で出会ったカカシ・ブリキ・ライオン・カッパが、それ ぞれの願い事をオズの魔法使いにかなえてもらうために、ドロシーとトトと一緒に旅を続けます。行く先々で、出会う困難には、仲間で力を合せて立ち向かい、 いよいよオズの魔法使いのもとへ。

カカシ・ブリキ・ライオン・カッパは、それぞれ自分の足りないところ(知恵・勇気など)を補ってもらい たくて、オズの魔法使いに願うのですが、なんと、魔法使いからは、「もうすでに持っている」と告げられます。難局を乗り越えるうちに、知恵や勇気が発揮さ れていたのです。本当は内在しているものが、引き出されたということでしょうか。

 

 

夢・共感・幸せな時間

あきらめないで、一生懸命旅を続けると「夢はきっと叶う」「だから自分を信じて」

私には、こんなメッセージが聞こえました。観 客は、個性的な配役のだれかのどこかに自分をみつけるでしょう、そして、旅の成功は自分の喜びと自信となる「追体験」になったのではないでしょうか。演劇 の持つ力に圧倒された1時間15分でした。いっぱい笑って、友だちや親と喜びを共感しあえた、幸せな時間だったことは確かです。

 
大田区の子どもたちは演劇を観る経験は?

さて、大田区の子どもたちは、「演劇」を観る機会はどの程度あるのでしょうか。幼稚園や保育園、学校で演劇鑑賞会は持たれているでしょうか。アプリコという素晴らしい舞台がありますが、児童演劇の割合は? 調べてみたいと思います。


「劇ごっこ」は追体験・子どもに勇気

以 前、幼稚園で働いていた時、毎年演劇鑑賞会がありました。ある年は劇団名は忘れましたが、「龍の子太郎」という題名の演劇を観ました。大変感動的だったこ とを覚えていますが、子どもたちは次の日から、来る日も来る日も「龍の子太郎」の劇ごっこをして遊んでいました。表現することで、さらにストーリーが子ど もたちの心に深く深く刻まれていったことでしょう。主人公の“何かに立ち向かう勇気”をほんの少し自分のものにすることができたのかもしれません。

 
目に見えなくても

「計算ができる、漢字が書ける」、というすぐに成果は見えなくても、子どもたちの心を満たしてくれるもの、魂に働きかけてくれるもの、希望を与えてくれるものは、果たして、今、足りているでしょうか。

 

 

 

 

劇が終わった後に子どもたちと記念撮影


 
宇賀神 明広さんからのメッセージ(抜粋)
(代表・脚本・演出)

「ほっぽ」から生まれた童話劇が来年、文化庁の震災復興支援として宮城県の子どもたちの前で上演されることになりました。これを機に毎回、撮影協力していただいているカメラマンのスズキさんから新たに「ウ学級」と命名をいただきました。

 ちょうど、今回のお話もガキ大将がいて、弱虫がいて、勉強が苦手なのがいて、おとぼけがいて、ちょっといじわるもいて、おてんばもいて、チビ助がいて・・・

僕らが小さい頃、どこの学校のクラスにもいたようなキャラクターがたくさん出てきます。色々な個性の中で僕たちは、友だちになったり、時にはケンカしたり遊びの中で新しい経験や発見をしたりして、子ども同志の小さな社会を学んで、創って成長してきました。

色々な方面で、右へならえのマニュアル化が進む現代ですが、この童話劇が子どもたちと親御さんたちのコミュニケーションのお手伝いとして、そして子どもたちの未来への可能性にほんの少しお役に立てればと思っています。

どこか懐かしくクラスメートと一緒に遊ぶみたいな「ウ学級」をこれからもよろしくお願いいたします。」
 
ウ学級」ホームページ

 

 

 

 

贅沢です。私、豪華キャストといっしょに撮影させていたきました