司書の存在で、学校図書館がいきいきと。さらなる拡充を!(2020年第1回定例議会・予算特別委員会)

読書学習司書について質問いたしましたので、報告いたします。

https://www.youtube.com/watch?v=yfm6VftkooI&feature=youtu.be

(17分過ぎから大田・生活者ネットワークの質問が始まります)

大田区は平成21年から平成25年までは学校図書館支援事業としてモデル的に各図書館から学校図書館に司書を派遣して学校図書館の充実を図り、平成28年度からは随時、学校ごとに専属の読書学習司書を直接雇用し、配置を開始、現在は、全小中学校に読書学習司書が配置されていることは大変喜ばしいことです。

さて、学校図書館は、文科省の示した機能として

  • 読書活動の拠点「読書センター」
  • 児童生徒の言語活動の充実や、授業のための資料整備など

学習支援を行う「学習センター」

  • 情報活用能力を育むのに必要な支援を行う「情報センター」
  • 教師の授業・研究のニーズにも対応
  • 子どもたちの「心の居場所」

 

とありますが、その機能が広範囲であることがわかります。

1、お聞きします。

読書教育司書の業務内容はどのようなものですか。導入前と導入後では図書館の利用や貸し出し数、また学習効果にどのような変化がありましたか。

 

(答弁)学校職員担当課長・池 一彦

読書学習司書は、司書教諭を補助し、学校支援団体や区立図書館司書と連携して、読書活動及び学習支援の推進計画作成支援など教員への支援、調べ学習等指導、読み聞かせ、児童・生徒への読書啓発活動等の業務を行っています。

児童・生徒の読書量については、平成29年5月以降に読書学習司書を配置した学校において、配置前後の貸出冊数は、小学校では1ヶ月の延べ冊数の平均で778冊から981冊となり、203冊分が増加し、約1.3倍に伸びました。中学校では1ヶ月の延べ冊数の平均で104冊から142冊となり、38冊分が増加し、約1.4倍に伸びました。

また、読書学習司書を各校に配置したことにより、学校図書館の管理・運営尾状態が改善し、読み聞かせ等の読書イベントが実施されるなど、読書推進活動が盛んに行われており、着実な効果が現れています。

 

子どもがよい本に出会って、心を豊かにされること、また新しい知識を得て、さらに学ぶ意欲を膨ませることなど、本との出会いの環境を整えることの重要性、意義を感じるものです。本との間を取り持ってくれる司書の存在はことに大きいものだと思います。

 

2、お聞きします。

学校図書館という貴重な場所が、いつ行っても、子どもを受け入れてくれる場所であることが重要だと考えますが、現在は、読書教育司書は週3日の勤務形態です。週5日の勤務にはできませんか。

 

(答弁)学校職員担当課長・池 一彦

これまで、読書学習司書は、週3日・1日5時間の勤務の非常勤職員でしたが、学校図書館の充実と利用の拡大を図るために、来年度から週4日・1日6時間勤務の会計年度任用職員として、勤務の日数及び時間を増加する予定です。

また読書学習司書が休務日又は学習支援業務として授業の補助を行うなど不在の場合には、必要によりボランティアや図書委員が図書の貸出等に当たり、これまで以上に充実した取組みが行われるものと考えております。

 

3.区内の学校はその規模に大きな差があります。1000人規模の学校と200人規模の学校では自ずと業務量が違うはずです。たった一人の配置でよいのでしょうか。子どもを出迎えて、その交流の中で、子どもたちは心やすく図書館を利用するようになるのだと思います。また調べ学習など授業の準備の量もかなり違うことが推察されます。クラスにブックトークをしにいくと本に関心を持つ子どもが増えてどんどん借りていく、という話を聞いたことがありますが、クラス数が多いとブックトークにもあまり行けないのではないでしょうか。規模に応じた配置を考えるべきではないでしょうか。

 

(答弁)学校職員担当課長・池 一彦

読書学習司書が全小・中学校に配置されてから、1年余の経過の中で、先程申し上げましたとおり、来年度の勤務日数及び時間については、増加の見直しを行ったところであります。これまでも区立図書館から学校図書館に対して、図書館の充実や利用の拡大を図るため、図書館整備や資料活用の支援、またボランティア活動やイベントの補助など、様々な支援、連携が行われております。

このほか、教育委員会では、読書学習司書の集合研修や司書が互いの活動を報告する会を定期的に開催し、情報共有化に努めてきました。

来年度においては、読書学習司書の勤務日数等を見直し、充実を図る予定ですので、今後の事業効果を検証してまいります。

 

学校は新型コロナウィルス肺炎対策での臨時休業中ですが、教育委員会は後に子どもたちの居場所を確保しようと校庭開放の通知を出し、これは多くの保護者子どもに喜ばれているところです。居場所として学校図書館の開館も検討できないでしょうか。これは要望です。